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haremloveさんのデモニオン ~魔王の地下要塞~の長文感想

ユーザー
haremlove
ゲーム
デモニオン ~魔王の地下要塞~
ブランド
アストロノーツ・シリウス
得点
90

一言コメント

リアルタイムSLGとしても楽しめるエロゲ

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

プレイヤーは物語の主人公である魔王となって、自らの拠点である地下迷宮を構築・防衛しつつ、
迷宮に攻め込んできたヒロイン達を捕まえて調教し、虜にすることで仲間にしていくダンジョン防衛型SLGです。
M&M氏が描く美麗で魅力的なヒロイン達とのHシーンもさることながら、
シミュレーションゲームとしても良く出来ています。

最初は何もないダンジョンを改装していき、
オークやゾンビなどのモンスターを召喚する事で戦力を整え、
モンスターの召喚や資源収集の為の様々な施設や侵入者を迎撃する為の罠を用意する事で戦闘を有利に進め、
更には攻め込んできたヒロインを捕縛し、調教する事で仲間にし、
戦力を拡充させていくのはやり応えがあって楽しかったです。

しかもヒロイン達を捕縛するには「特定のモンスターや施設を置いている部屋で倒す」と言った、
シミュレーションゲームらしいギミックが用意されており、捕縛からの調教をより楽しめるスパイスになっています。

戦闘はリアルタイム進行であり、ユニットのHPが減ってきたら即座に回収して回復したり、
狙っているヒロインが来たら即座に迎撃態勢を整えたりするなど、適度な緊張感を味わえます。
(一時停止や早送り、セーブ&ロードも可能なので、状況に合わせて一時停止してユニットの安全な回収や再配置をしたり、
早送りで戦闘を早く進めたり、ユニットを失ってしまった時などは直前にセーブした所からやり直す事も可能です。)

その一方で町や砦への進行では一定数のユニットを出して殴り合いをするだけなので、
続編のデモニオン2と比べるとシンプルなものになってます。

モンスターの召喚や施設の設置には相応のコストが掛かり、条件を満さない限り一周40ターンの制限があるので、
初見の場合はまず一周目でゲームのコツを掴み、二周目から完全クリアを目指すのも一つの手です。
(条件さえ満たせばターン制限はなくなるので上手く進めれば一周目でも完全クリアを目指せると思います。)
二周目以降は前の周回で得た資金や一定数のユニットの引継ぎ、
それらに加えて前の周回で仲間にしたヒロインが仲間になり易くなるなどの特典があり、
難易度を引き下げることが出来ます。(もちろん引き継がずに最初から始める事も可能です。)

さて、ここまでシミュレーションゲームとしての側面に触れましたが、
肝心のエロの方に関しては、
M&M氏が描いた女騎士やエルフなどのファンタジーらしいキャラクター達がとても美麗で魅力的です。

捕縛して仲間に出来るヒロインは9人。
それにプラスして主人公の補佐を勤めるメイドが2人とラスボスポジの女王様を合わせて、
Hシーンのあるキャラは総勢12人となります。
ヒロイン達のHシーンは一人当たり概ね9つほど、それ以外の面々は3,4つと言った所です。
(ネージュのみ8つ。 また、仲間になる各ヒロインのHシーンの内最後の2つは同じCGを共用している。)
ハーレムエンドでは関係性のあるヒロイン同士の組み合わせをメインに3Pのシーンが連続する構成になっています。

ゲームのコンセプト的にどのヒロインも捕縛,調教から始まりますが、
調教段階でも陵辱要素は控えめで、全体的に「ちょっと強引な所から始まる和姦」と言った雰囲気です。
ただ、陵辱要素が全く無い訳でもなく、
各ヒロインはHイベントを進めると主人公の補佐を勤めるメイドのジリオラの手引きでモンスターたちに輪姦され、
主人公の知らぬ間により強力なモンスターを生み出す為の苗床として孕ませられる展開が待っています。
(実際にこのイベントをこなす事が条件で召喚可能になる強力なモンスターもいます。)
ちなみに、幾つかのイベントでは魔王もジリオラの様子からヒロインの大よその状況を察して釘を刺して来たりもします。
また、戦闘時にはこれらのイベントまで進めたり終えたりしたヒロインもユニットとして問題なく使えます。
と言うか、後日談にあたるハーレムエンドでは普通に魔王とセックスしているので、
個人的には苗床にされる展開はストーリー的には多分おまけイベントの様なものだと思います。
(ちなみにCGは孕む前後で同じCGを使い回しています。)

Hシーンで不満を挙げるなら、
制作・販売時期の関係からか、アナルまで見えるアングルが多い割にアナルにまでモザイクがかかっているのにモヤモヤした事です。
(しかも続編のデモニオン2ではアナルにモザイクがかかってないので其方をプレイした後だと余計に気になります・・・。)
また、ゲームの仕様上仕方のない事ですが、ダンジョン防衛戦に入る前にできる行動は1ターンにつき1回なので、
調教やお楽しみなどのHシーンは勿論、資金繰りや侵攻なども含めて1ターン中でやれる事が限られる為、
何か行動をしたら即ダンジョン防衛線となり、地味にテンポが悪く感じられてしまう時があります。
(特にジリオラがヒロインたちを苗床にするイベントは魔力の消費も激しい為、必要な魔力を稼ぐ分だけ手間がかかる。)

全体的にシミュレーションゲームとしての要素が面白く、それでいてHシーンのクオリティも非常に高いおススメの作品です。