終盤が良ければ点数が上がる とはいえ・・・言いたいことが多すぎる作品でもある。一言でいえば「劣化」してる印象。
シナリオの事だけに絞って書こうと思いますが・・・
まず、シナリオをどうやって分けるべきか。
2人の主人公の視点だが ヒロインで分岐する事は一切無い一本道
という作品ですが、
1A.フェアくんルート BIGINNING DAYS 30点
1B.センリルート BIGINNING DAYS 80点
2A.フェアくん ONE YEAR AFTER あとりんシナリオ編 50点
2B.センリ ONE YEAR AFTER フィオナシナリオ編 90点
3A.フェアくん ONE YEAR AFTER あさひシナリオ編 65点
3B.センリ ONE YEAR AFTER ノアシナリオ編 80点
4.ラスボス編 70点
<シナリオ平均70点>
(別枠)Hシーン エピローグで) 補正点マイナス10点
厳密には「4.ラスボス」は、3ABが深く関わってたり、
2ABからの成長シーンになったりと
言葉の通り、総集編みたいなやつですが。
ザックリと区分けするなら、こんなとこでしょうかね。
まずフェアくんこと ハルトラマン。
このルートはゼロから成長していくルート。
なんですが・・・本当にゼロからという鬼畜仕様で
如何せん精神幼稚過ぎて耐えられない。
フェアくんがマトモに見られるようになるのは4のラスボスあたりから とか
プレイヤーとしては苦痛。
(1A)これはとにかく酷い。
キャラが酷いといってるわけではなく、
このルート、説明を延々と垂れ流してるだけで、全く面白くなかったです。
妹さまが機械でしたーのシーンとか、
まったく絶望感と狂気が伝わってきません。
このネタをお披露目するための「溜め」もない、シナリオとして端折りすぎですよ。
こんなつまんないテキストなら、センリルートだけでいいとすら思った出来。
(1B)
こちらはセンリルートで
センリは、逆に「最初から覚醒」しているというチートキャラ。
興味があるか無いかで物事を取捨選択する割切りの良さ。
「器用なキャラは、総じてつまらないテキストとなるもの」なのは一種のパターンですが
そもそもで、ルゥ、フィオナと重要人物共がほぼこちら側のルートに集結してしまったがために
謎解きとしての比重が圧倒的にセンリルートに偏っていたゆえ、点数が跳ね上がりました。
(2A)
あとりんの過去が明らかになるシナリオ。
2A冒頭は 1A以降から時間が経過して始まります。
でも、あとりんこの時点では、こんなフェアくんに手を組む気になったな とつくづく思ってしまいます。
成り行き上?
「結果的にあとりんが朱乃さんの妹の命を簒奪した」 という事実が明らかになってから
多少シナリオとしても面白さが増すかと思っていましたが
・・・そんなことはまったくありませんでした。
台無しにしたのは、朱乃が主人公の幼稚に合わせたかのようなあのバトル。
「私は私のやりたいようにやる!」なら、する必要性すらないでしょうと。
あとりんへの親心 とも取れなくは無いけれども、はっきりいってただの茶番。
もっと違う描写が出来ただろうに・・・と思えて仕方なかった箇所の1つでした。
(2B)
全体で一番良かったシナリオといえるのがこのフィオナシナリオ。
シスターフィオナの仮面を捨てて、組織の一員であることが判明するところが1B最後らへん。
センリがというよりも、フィオナの
飛行機事故での生き残り→戌亥に拾われて戦闘マシーンへ→戌亥への不信→決別
この心変わりのシナリオ描写が非常に良かった。と思う。
心変わりをさせるセンリも男前過ぎて痺れますわ。
(3A)
あさひにかかるシナリオ。
冒頭でルゥ=あさひ と記憶が改ざんされていてのには笑いました。
まぁ正直あさひシナリオは、予定調和過ぎてこれといって感想はありません。
そして、この中盤でフェアくんが
異能を覚醒させ「ライターが理想だと思う人間観」に辿りつきます。
この部分が読み応えがありました。
(3B)
ノアという存在やら、異能の詳細が明らかになるシナリオ。
根幹になる部分だけあって、シナリオは良い出来なのですが、
ノアがモラルを手に入れて、思い悩むシーンはテキストとしてGoodですが
どうにもノアの学習能力が高すぎたため、
ライターの人間観へ「最適解」で到達します。
とてもあっけないです。
フェアくんはあんなに回り道したのにね・・・
(4)
フェアくんが男前になる部分。
センリよりもどちらかといえば、フェアくんのウェイトが大きいように思う終盤です。
結論で言えば、最後までフェアくんは『フェアを求めるキャラ』でしたね。
しかし今度はラスボスが・・・ただの慢心王さんで、
悪のカリスマがまったく感じられなかったです。
慢心する理由は、朱乃のシーンと小比類巻のシーンでライター語った人間観が伏線だから
わからないでもないんですが。
ん?カリスマ???
ルゥの壊れっぷりのほうが、よっぽどラスボス感出てた気がしました。
(Hシーン)
幾らなんでもこれは無いです。
アフターストーリーで、初エロ要素を入れるなと。
全体として、
・ぬるくもないくせに熱くなりきれない。
・楽しさよりもあっけない感やイライラ感が先行する場面が多すぎる
・好きになれるキャラとなれないキャラの差が激しい
・Hシーン??なかったよ そんなもの
イデアやテスタメントのほうが、面白かったです。