キャラクターがツボったために妙に楽しめた。個人的にこういったキャラクターを前面に押し出した作品は大好き。舞台設定やキャラクター造形は割りと斬新なものの、物語の流れに奇をてらった部分が無く、萌えゲー慣れしていればしている程、そこらへんがまた微妙に新鮮に感じることができる。淡々と起伏が無く進むシナリオは人によっては眠気以外の感想を持ち得ないかもしれないですが、個人的にはこれくらい、なんでもないけど良く出来た物語の方が大作やら鬱ゲーやった後の口直しには持ってこいなのではないかなと。ジェットコースターな物語に疲れたよ、なんてな人にもオススメです。紫イズムに近い割り切った良く出来たキャラゲーでした。物語の起伏が少ない分、オチが分かったところで物語的に色あせることも無く癒し効果も高めで尺も短いので複数回プレイにも向いてます。
今まで鬱ゲーで心が疲れた時に倉庫穿り出してプレイする癒しゲーのレギュラーは
・パティシエなにゃんこ かなでルート、みちるさんルート
・サナララ 1話、2話
・お嬢様組曲 司ルート、小雪ルート
・夏少女 各ルート
・波の間に間に 理恵さんルート、裕美子さんルート
・あると 沙織さんルート、恵ルート
あたりだったのですが、本作も日和さんルートと静さんルートあたりが今後レギュラー入りしそう。
尺的に割りと短めなため「あると」あたりよりも口直しにサックリ遊ぶにはちょうど良さげ。システムが微妙に滑ってたり、ギャグやBGMが妙に古臭くセンス感じられなかったりと、他にもいたるところに泣き所はあるものの、癒し効果は高かったです。シナリオ自体、淡白ながらも良くできてました。最近は癒し用だと「波の間に間に」ばかりだったので、ちょっとだけ遊ぶ新しい癒し用ソフトの追加は嬉しい限り。ライター的に萌えゲーとしてそんなに酷い事にはならないだろうとは思ってましたが、良い意味で「普通」だった。内容自体はとても良くできた”萌え”ゲー。ここまで知名度が低いというのは惜しい作品ですね。この作品は、もう少し評価されてもいい。
キャラクターの造形に関してなかなか良く出来ていて、萌えキャラゲーとして申し分無い。未亡人と静さんがかなりツボった。キャラ部分に関して久しぶりのスマッシュヒット。この2ヒロインのおかげで自分の中で評価がグっと上がったとも言える。
感情輸入が上手く行くと、たまに入る女性視点ってのもなかなか面白かったのですが、ただこれ視点変更への選択肢がこちらで選べるのですが(「見る」「見ない」という形で選択肢が出ます)強制的に見せちゃってもいいんじゃないかなと。唐突に現れる選択肢に初回プレイ時は何事かとかなり困惑しました。あまりにも唐突に出るためにちょい流れが止まっちゃうんですよね。
名作とか良作とか言われるようなタイトルでは無いと思いますが、悪く無かったです。ものすごい「普通」。もちろん良い意味で。
カラフルアクアリウムをやった直後だったせいか楽しかったです。
90点クラスの大作やら名作後の箸休めにぜひ。