FDとしては近年稀に見る面白い試みであったのではなかったでしょうか?『るい智』は最終的にユーザーの想像に任せるという形で終幕。メッセージ性の強い作品だからこそ成せる業なのでしょうか・・・?とりあえずはっきりしているのは、前作で茜子ルートがTRUE的ポジションだと思った私は底の浅い人間だったという事ww
FDとして成功しているのかと考えれば、この作品に関しては正直答えに窮する。だが、とても面白い試みをしているのではないでしょうか?という事だけは、はっきり断言できます。
まさか前作の内容+今作追加ルートが、端的に言ってしまえば『夢オチ』なのだと、どれだけのユーザーが想像した事だろうか・・・?可能性世界の試行で、前作の『同盟』開始の時点に帰結という展開にはとても驚かされた。FDという感じではなく、2つ併せて一つの作品であるという印象です。
真耶の救済・惠の完全なる救済は、ほぼ絶望的ではあるだろうと推測される点には、幾許かの切なさが募りはするものの、最終的に智が選ぶであろう道筋が、これまでに明確に示されたどれかのルートに属するのか?それとも、また別のストーリーなのかはユーザーの想像(創造)に委ねられるという点はとても面白い試みだと感じます。全てが救われるという綺麗な世界は存在していないと作中で強く示唆されていますが、創造するのは自由でしょうからww好みの問題なので、明確な結末(TRUE)をご所望であれば正直受け入れがたいでしょうが、この『るい智』にはもってこいの結末だったと思います。
明確なTRUEではなく、ユーザーの想像(創造)を・・・ この作品を一言で表すならば、この表現が私の中でとてもしっくりきます。
そして、この作品の一番の見るべき点はメッセージ性の強さだったという事を再認識しました。生きる事で発生するあらゆる感情とどう向き合うのか?考えさせられる点は多分にあったと思います。
最後に話は変わりますが、前作プレイ終了時に何故茜子ルートがTRUE的なポジションなのか疑問を感じておりましたが、その考えは浅はかでしたwwこれも可能性世界の一端でしかないという、まさかの展開に驚いたと同時にそう思ってしまった自分をとても恥ずかしく感じますが、十分堪能させていただきました。やはり私は『るい智』がとても好きな作品だったんだと改めて感じました。大した事は書いておりませんが今回はここまで。それではまた・・・