豪華ライターによる夢の競演。その期待に恥じぬ、高い完成度。【日常】【死生観】この作品のテーマをそれぞれのライターが思うままに描いた意欲作。久しぶりに良い意味での【混ぜるな危険】に巡り会えた・・・
私がこの作品をプレイする前に最も気になった事は、他のライターを迎えた結果、片岡氏の描くナルキの世界がどうなるのか・・・?
結果は私が想像していた以上に素晴らしいものだった。そう感じることが出来たのは、【関連付け】この働きのおかげなのだろう。酸橙ひびき氏・早狩武志氏・ごぉ氏それぞれのシナリオには必ず前作、前々作での人物が登場する。
この些細な関連付けが、ナルキの世界との繋がりをさりげなく表現している。また、ライター自身も縛られる事なく自由に各々の表現したい事が描かれている。
単純な手法ながら、とても素晴らしく感じた。ナルキの世界観に触れた方にはきっと楽しめると思います。
肝心のシナリオの内容にはついてはあまり触れるつもりはありませんのであしからず。理由は、ご自身の目で耳で心で感じていただくのが最良ではないかと考えております故。やはり自分が良いと感じた作品は、前情報なしに楽しんでいただきたいと思っておりますものですから・・・
シナリオに触れないと言いながら一点だけ書かせていただきますww今回、片岡氏の描くシナリオはナルキの従来の世界観とは趣が異なります。これはおまけの部分でご自身も、今回描いたモノはどちらかというと『銀色』に近いと仰っておりました。
実際、私もその様に感じました。ですが、その後に「これもナルキです」と語っておりました。ナルキの描くテーマが【日常】【死生観】である事を考えれば、世界観に違いはあれど、納得できる言葉なのかもしれません。
しかしながら、ナルキの良さは、この2つのテーマを引き立てるヒューマンドラマが存在するという事を忘れてはいけません。今回はライターが4名ですので、それぞれのライターが描くヒューマンドラマを読み進めながら、同時に作品のテーマに触れると良いと思います。多くの方がご存知の通り、テキストのクオリティは高いので、きっと一気に読み進める事が出来ると思います。
まったく中身の伴わない事を書き綴りましたが、何が言いたいかというと、早狩氏のシナリオに触れる事ができて嬉しかったと。そしてナルキはやはり考えさせられる作品なんだと再認識したと。
まだ、この作品に触れた事がない方がいらっしゃるのであれば、それは些かもったいない事の様に感じます。2000円以下で購入でき、1・2同梱。(無料でダウンロードできますが、それは置いておく事にして・・・・)クオリティの高いシナリオ、そしてテーマ。絶対やらなきゃ損です、断固オススメしちゃいます。一人でも多くの方にやって頂きたい、そんな作品です。
追記
(ショボショボな作品PRみたいな駄文になってしまっているので、この作品の良さが伝わらなかったらすいません)