呪いというテーマと生きる事の愁いを融合させ見事に描きったメッセージ性の強い作品。この作品に対して不満点は多々あるが、それでも素晴らしいという印象。しかし、一番残念なのは、なぜ茜子がトゥルーなのかという事・・・
正直、私はこの作品をプレイしていて、まわりくどい言い回しのテキストが肌に合わ
なかった部類である。これはプレイしていて終始思い続けた事ではあるが、それでも
途中でやめないで良かったとつくづく感じた。最後の最後で今までのダルさを吹き飛ば
すどんでん返しが待っているとは全く予想できなかった・・・
呪いというテーマで勝負していたのも印象の良かった点ではあるが、それよりも
茜子ルートの締めの部分のメッセージ性の強さに本当に驚かされた。
不平等・不条理な二択。常に感じる事の多い苦悩という身近な話題を切実に描いていた
と思う。
しかし残念なのは、ハッピーエンドのルートないんですよね~。テーマが呪いという
後ろ暗いものだから当然といえばそれまでなんですが。
麻耶が生きてたら、ヒロインは最終的に殺される事になるんでしょうし、麻耶が死ん
だルートのヒロインの話では呪いは解けないし・・・
そして一番の問題は、なぜ茜子がトゥルーのポジションなのかという事。断じて電波
が悪いというつもりはない。かといって、私の勝手な意見を述べさせてもらうとすれば
この作品のヒロインを客観的に見て秀でたキャラがいた様には思えない。
トゥルールートはハーレムみたいな感じの仕上がりの方が良かった様に思える。
そして忘れてはいけない、麻耶失踪の件について。これ、どうしたいのでしょうか!?
続編・FDとかって印象の作品ではなかった気がするんですが。
麻耶の境遇は正直酷い気がするので、まさか救済するとか・・・・?それに加えて央輝
ルートも作るとか・・・・?
総合的に見て、テキストは賛否両論といった所でしょうが、メッセージ性の特に強い
茜子ルートは一見の価値あり。そしてBGM・主題歌(絆の方)はとても素晴らしい。
良作の部類には間違いなく入る作品だと言える。