Hシーンが多いけど独特な世界観にずっと浸っていたくなるような不思議な魅力があると思います。
SF×お伽話という作品ジャンルの融合を見事に成し遂げた作品だと思いました。
SF好きな方なら「お？＾＾」と目に留まるようなSF小ネタを散りばめつつもしっかり練りこまれた設定を基に描かれている綿密な未来の世界に逆行するかのような過去の産物であるお伽話、マザーグースや星の王子さま、フランス語で語られるナレーション、そしてゆっくりと流れる心地よいエキゾチックなBGMなどお互い相容れ無さそうなものが上手くマッチしており、感覚的に表現するならば、外見はとても複雑で堅苦しそうに見えるがいざ蓋を開けてみるとそれはシンプルでどこかぬくもりを感じてしまうようなやわらかいもののようでした。
実際内容もお伽話であるかのようなとてもシンプルで今の僕らが小さいころ絵本を読んに大切なこと教えられた時のような感覚が蘇ってきます。
特にタンポポ√では彼女が妹としてイチヒコのもとに現れて、「妹の世話をする兄としての喜び」を知り、彼女を失うことにより妹という家族に対する愛情の深さを知ると同時に同じように自分を育ててきたミズバショウ達の想いに気付くといった物語のスケールはとてもとても大きいけどほんのちっぽけという言い方は失礼ですが、家族、友人、恋人、兄妹といった人の絆、繋がりが描かれていて、想像もできないような未来でぎこちない文化を持つ世界でもロボットですが僕らとお同じヒューマンドラマがある。メッセージが込められていることに感化されます。
BGM、CG、声優さんの演技など全てにおいてクオリティが高い作品でもありHシーンが多いことを除けば個人的に大好きな作品の一つになると思いました。