物語として読む分では十二分に楽しめましたが、この作品のテーマを考えたら本質を突いておらず薄っぺらいものも感じてしまったり
今までの3作と大きく違うのはホラー要素を含んでいない点、SFジャンルであるという点です。
今回のヒロイン達はロボットであり、作中で龍之介がロボット工学三原則など謳っていることからロボット倫理学を土台に「ロボットのあり方、ロボットの人間性(心理的な面)、人との違い」に焦点をあてていて、人工知能、人型などが現地味を帯び始めてる今だからこそ向き合いやすい関心を抱く内容でした(ぶっちゃけ自分がSF好きなだけ)
特に面白いなと思ったのが、一度文明を失い機会とは無縁になった人間たちと比較しながらそれらを描こうとしている構成です。比較対象である村人は魂、神を重んじる宗教にすがっているのに対して主人公はアリスたちにも感情があるということを正当化しようとしている。じゃあどっちが正しいのか、突き詰めれば人間も物質であり感情という人間とロボットの壁はあるのかというような問いかけを強く感じました。ドロシーの「何故私を造ったのですか?」という問いが印象的で、龍之介は話し相手云と答えてましたが問い自体の意味に先ほどの人間性というテーマも少なからず含まれてるのかなとか思ったり.....
ストーリーも分かりやすく深見と同じようにラストは切ない気持ちを抱きました。もちろんグラフィックは文句なしのクオリティでした。
しかし、何度か述べたロボットの人間性などのテーマについて答えを導こうとしてるか?ってなるとそうじゃありませんでした。それらをテーマとして描こうとしているのは良いのですが、ただイチャラブして感情があるって主張しているだけで肝心な結論、本質的な部分を突いておらず薄っぺらいものを感じてしまったのが残念でしかたありません。
それでもかなーり楽しめたのはドロシーちゃんがとんでもなく可愛かったおかげ\(^o^)/黒髪ジト目最高^^/