ストーリーよりもシナリオ、キャラクターが魅力的な作品でした。
舞台はアメリカだけど禁酒法時代に台頭してきた正真正銘の”マフィアもの”だからこそ味わえる各キャラの男らしさ、プライドがこの作品に詰まっています。掟、繋がりをなによりも重視する組織だからこそ譲れないものがある。そして犠牲にしなければならないものがある。
マフィアを実際に見たわけではありませんが、それらを貫く彼らから「マフィアの男として、の生き様」をがつんと見せつけられます。
でもラッキードッグ1はそれで終わらず「マフィア幹部としてではなく一人の男の生き様」も見せつける描き方に感服しました。心を許したジャンにだからこそ見せる”等身大”の彼らの触れたら壊れてしまいそうハートから放つ輝きは最高にクールです。
ド派手に一発ブチかまして調子づいたり、ピンチになって冷静さを欠いたり、組織のために失恋してずぶ濡れになったり様々な彼らの背中がありますがどれも大変魅力的でした。
そしてそんな己を貫かんとするCR54人の彼らに軽快なノリで、時には必死に側を歩こうとするジャンが作る空気は浸っててなんともいえない、とにかくワクワクする感情がこみ上げてきます。