表現を気にするとおもしろい
哲学的部分が多く、言葉・文の意味を考えずサラッと読み進める人もいそうだなーと感じた。実際、自分もストーリーが先に気になった&考えることを放棄したのでほどほどの早さで読み進めたし。
「終ノ空」(前作にあたる作品)はやってません。
シナリオの面で言えば自分好みのスタイルだった。様々な疑問点・伏線を後々に解決・回収していくという話の進め方は、物語の顛末に惹かれるしやっぱり面白いと思う。他の人のPOVコメントでも2周目からが~なんて事を言っている分、シナリオの全貌を把握しているからこそ描写・表現上で新たな発見がある、深いシナリオなんだと思う。
その深さをもっと味わおうとするなら、哲学的にシナリオを見つめなければいけないのだろう。情けないことに自分はそれほど思考力がないため「素晴らしき日々とはなにか?」という与えられた主題(?)について深く考えなかった。ただ、「世界の限界は自分の限界、世界と自分に違いなんてない」や、「世界に外側なんてありはしない、生きることがそれ自体をも飲み込んでしまうほど広い。それは神と同じ大きさ・重さである」、「魂の偏在転生」といった、自分が今まで考えたこともないような考え方にはすごく興味を持てた。自分の認識次第で、「すべての終わり」は「自らが行き着く最終地点」に、「自分の生きる世界」は「神や救世主の存在する世界」に、そして「自分の感覚」は「他人の感覚」、またその逆にもなる、という発想の転換・思考の拡大。そういったものについて思い知らされた気がする。 また、「他人も含めた世界とは何なのか、それは交わらない世界なのか」という問いについても上記のことを踏まえて考えると面白くなってくる(割愛。めんどくさいしあほらしい)。
絵は結構好み。無駄に光沢を入れずサラッとした見た目なんでやっぱり安定してるなーと思った。
皆守くんが遥かにイケメンだったのと由岐が魅力的すぎる作品だった。ざくろの声はなんか苛つくなーと思っていたが、狂うシーンは迫力あったので良かった。
あとは論考を一読してから二周目にはいるだけですかね。
「幸福に生きよ!」か・・・