泣けなかったが・・・
あからさまな泣きを意識した後半の持って行き方等に、一歩引いた心持で読み進めていたせいか、泣くことができなかった。シナリオは悪くなく、むしろエロゲで終わるのは勿体無さ過ぎるとさえ思ったが、シナリオにはさほど感動しなかった。感動をしたのは作品そのものに対してである。画面演出・設定の奥深さ・何より作品に籠められた企業の魂のようなものが見れたような気がする。確かに度重なる延期を納得するにいたる理由かといえば、素直に首を立てに振れないが、間違いなく既存するエロゲの中で最高のものを持っている。特に画面演出に関しては当分、ほかの作品では満足できなくなってしまったのではなかろうか。
泣きを抜けば間違いなく過去最高(主観)であるが、個人的に泣けたか否かを重視するため、この点が最高点。もし、少しでも泣けたなら100点でもかまわないとさえ感じた。
とはいえ、シナリオには賛否両論であろう。いや、納得できない・ひどすぎるといった意見の方が多いと思う。でも、あの世界における完結の仕方としては最良の結果だと思う。おそらく、少しでもあれ以上の結果になれば、ご都合主義的な感じが強くなってしまっていただろうから。