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emiyさんのハタラカナイはにーらいふの長文感想

ユーザー
emiy
ゲーム
ハタラカナイはにーらいふ
ブランド
LimeCat
得点
73
参照数
472

一言コメント

Hシーン数が各キャラ12回ずつとなかなか多い点は評価できる。絵が好みの人にとっては抜きゲーとしてなかなか良い作品だと思います。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

【キャラ・CG】
攻略対象は4人。妹1人と幼馴染3人。
ネットサーフィン、海外ドラマ、ネットアイドル、エロマンガ作家、と主人公が勧めたことがきっかけで
各々がその趣味に熱中しすぎて、その結果として全員が引きこもりorニートになってしまっている。

両親と主人公が半ば強引にバイト(脱・引きこもり)させようとするのに対し、
最初のうちはヒロイン全員が「はたらきたくないー」と駄々をこねまくるのにはさすがに呆れたが、
後半はバイトにもやる気だしたり、今後の目標を見つけたりしていくので、最後の方はそれなりに全員好きになれた。

CGも結構可愛いし表情も豊か。個人的にはなかなか良かった。

※一番気に入ったヒロインは元ヤンキー&ネットアイドルの ゆゆの。
他3人が単純に趣味にはまりすぎて引きこもりになったのに対し、彼女だけは
「女の子らしくない自分では主人公に好きになってもらえない=女子力アップにアイドル勉強しよう!」
という主人公への想いから行き着いた結果なので嫌いになれるわけが無い。
時々ヤンキー口癖になるものの根は優しいすごく良い子でした。
逆に、エロマンガ作家の ルイについては、一人称を”ドリル"と言い続けるのは最後まで慣れなかった。


【シナリオ】
引きこもりのヒロイン4人に対し、それぞれの親から主人公と共同生活が命じられ、
様々なバイトを経験させて、夏休みの1ヶ月間で社会復帰を目指させようとする物語。
ヒロイン全員が大好きな主人公の後押しと、同じバイトの苦労を味わっているヒロイン同士の仲間意識あってか
徐々にヒロイン達が引きこもりから脱却していく様子が描かれている。
4人の中で主人公が一番気配りしていたヒロインと結ばれ、社会復帰後も一緒に頑張っていく様子までが描かれてEDとなる。

ちなみにバイトは全5種あり、各ヒロイン毎に好き嫌いがあってバイトへのやる気に影響する。
それをヒロインのやる気を維持させつつ、主人公が適宜割り当てて管理していく・・・という流れですが、
どんな采配をしても最終的には全ヒロインが必ず 引きこもり解消できてしまいます。
嫌いなバイトばかり割り当てると、バイトをさぼったり、引きこもりに逆戻りしたり、
というシナリオもあればもっと面白かったと思うが、さすがにそれは無理だったらしい。残念。


【システム】
ヒロインのバイト先を決めたり、休みの日にデートに誘ったりすることで好感度が上がり、
その好感度が一番多いヒロインへルート分岐するシステムだと思われる。
第1週:
 各ヒロイン1回ずつ、バイト先を決める。(計4回)
 週末休みにヒロイン1人を選んでデートする。
第2週:
 好きなヒロインを選び、そのバイト先を決める。×4回
 週末休みにヒロイン1人を選んでデートする。
 →このタイミングで好感度が一番高かったヒロインにルート確定する。(初Hイベント発生)
第3週:
 好きなヒロインを選び、そのバイト先を決める。×6回
 →共通ルート終了、後日談の個別ルートに入っていく。

各ヒロイン毎に好きなバイト、普通のバイト、嫌いなバイトがあり、選んだバイトにより好感度の上昇が違う。
また休みのデートを選んでも好感度が上昇する。色々試してみたが、以下のような上昇値と推測する。
【好きなバイト選択・・・+2P、嫌いなバイト選択・・・+1P、デートに誘う・・・+1P】
※第1~2週で各ヒロインに2回ずつバイト先を決め、第1週でデートしたヒロインに1回だけ嫌いなバイトをさせ、後は好きなバイトさせる。
こうすることで、第2週のデート前に好感度を横並び・・・第2週でデートしたヒロイン=そのままルートに入れる、にできました。
何度もやり直すのが面倒な人にはこれが一番楽だと思います。
(普通のバイトの上昇量は未検証。第2週終了時点で好感度が横並びの場合も未検証、少なくともハーレムにはならない。)

ちなみに、好感度が上がってくるとバイト選択後に”キャッチモード”というヒロインとの鬼ごっこミニゲームが発生するようになる。(最初からスキップも可能)
大して難しくないうえ、ミニゲーム中のヒロイン台詞も全く変わらない。好感度にも影響しない。
スキップ=成功判定になるため、スキップした場合でもご褒美CGは見ることができる。
せっかく用意してくれたミニゲームではあるが時間をかけてやる意味が無いので、試しに1回プレイした後は全スキップで十分。

第3週では、ルートに入ったヒロインとバイトに行くとバイト先でHイベントが発生するようになる。
また好感度MAXの状態でキャッチモードを終えると、おまけHイベントも見られるようになる。
(キャッチモードのHイベントはルートに入ったヒロイン限定。それ以外のヒロインを好感度MAXしてもHイベントには進まない。)
※実質、第3週はルートに入ったヒロインとのHイベント回収期間。この期間に他ヒロインを選ぶこともできるが、その必要性は全く無い。


【Hシーン】
1つ1つは短めだが、ヒロイン4人に各12シーンずつHイベントあり、と結構多い。(本番は各10~11回)
バイト先衣装5種のHイベントも全員に全種用意してくれているのもポイント高い。

・バイト先衣装でのHイベント x各5 (メイド服、ファミレス服、ボンテージ衣装、スク水、はっぴふんどし衣装)
・キャッチモードでのおまけHイベント x各1
・各個別ルート内でのHイベント x各6


【総評】
読み応えのあるシナリオでは決してないが、変なシリアス展開・ひどく不快なテキストも無かったため、頭空っぽにしてプレイする分には特に問題はないと感じました。
比較的可愛い萌え系の絵 & Hシーン数48(ヒロイン4人x12回)もある のが最大の長所。
絵柄が好み、気になるヒロインがいる、色々なHシーンを見たい、という人には満足できる作品だと思います。