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elevenさんのつくものがたりの長文感想

ユーザー
eleven
ゲーム
つくものがたり
ブランド
FuRyu
得点
75
参照数
1851

一言コメント

面倒事はパスで学校生活もテキトー。周囲に対して思うところはあるが口には出さず内で毒づく。行事関連はサボって家に帰って寝てるほうがマシという考え方で基本的に努力しないタイプ。なもんだから成績面でいいとこもない。いや確かにこういう奴っているけどさ。ゲームの主人公としてこいつを見ていたいかというとまた別の話なわけで。その上、そんなダメダメな主人公の「もうこんなことやってられませんよっ」という台詞に共感を覚えてしまうほど周りの主人公への態度が輪をかけてひどい。あまりにひどすぎて途中からなんだかすごく面白くなったゲーム。人にはまったくお薦めしないけれど。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

加えて、シナリオも微妙で戦闘も微妙な出来。
凡ゲーってやつですね。
これ買うんだったら、和風系統なら東京鬼祓師・鴉乃杜學園奇譚のほうを薦めるなあ。
出来が段違いだし、戸松のOPとか噴飯ものの凄さだぜ?
それにあっちだって豪華声優陣だしね。まあこの言葉を売り文句にするのもどうかと思うのだけれど。

以下ネタバレありありなのでご注意を。




まず良い点を。

・言霊集めと噂集め、それと移動イベントの回収などやり込み要素が多い(これは面倒だけど結構楽しい)
・移動イベントが豊富で、内容それ自体も面白いものが多い(特に女の子たちがかわいい)
・あとは・・・あっ絵がいいね。うんうん。


次に悪い点を。

・「妖が見える能力」について説明が一切ない
・序盤の主人公の言動がひどい(舌打ちとか。あと言葉使いもやけにとげとげしい。悪い意味での高校生のガキ)
・主人公への理不尽なまでの風当たりの強さ(キモーい、最低は挨拶代わり。M気質なら即買いして良いレベル)
・周回前提の言霊集めだが、会話をスキップすると回収できない罠(ベストENDを一回見ないと言霊は引き継げない)
・戦闘演出がしょぼい(ときメモ4の戦闘だってもっとがんばってる、は言いすぎか。まあどっこいどっこいの出来)
・おまけで開放される留守電が本編中に聞けない(これが本編中に聞ければ色々印象は変わった)
・バックログで音声を再生できない(声優にこだわったキャラ作りとか言ってるのにね)


次に不満な点を。

・妖退治をがんばっても仲間が増えない
・妖退治に精を出しても理解者が一人もできない
・妖退治をすればするほど行事に参加しない奴と見なされて評判が下がる
・言霊回収システムにこだわったせいか妙な文章が多い
・回収100%には3周以上は必須な仕様なのに移動先に誰がいるか表示されない(今風ではないかと)
・実質100%は無理。そこまで気力が持たない
・戦闘が簡単すぎる。戦略性とかw
・主人公がちっとも成長しない(中盤以降ちょっとはましになるが)
・アヤカ先生の主人公に対する言動がいちいちひどい。あれはイジメのレベル
・パッケージヒロインの皆見さんが空気すぎる(台詞「♪」だけとか。でもかわいいから許す)
・パッケージヒロインの伊狩さんの意味不明なツンデレぶり(くぎゅだし許す)
・倉科さんがちっとも礼儀正しくない(でもうざかわいいから許す)
・主人公に「二股するなんて人として許せない」と責め立てたくせに自身が二股状態になってる親友の博嗣
・悪友どころかただのクズだった古森の存在。何かあると主人公に罪をなすりつけたり共犯にしようとする
・そして主人公の無実を一部のヒロイン以外誰も信じてくれない(これが快感になったら勝ち)
・ディニーの物語的にほとんど意味のない存在感
・保健室をみんなが気軽に使えるサロンのようにしたいと言いながら気軽に立ち寄ると追い返す奥原先生
・というか大概悪い意味で公式の登場人物紹介と実際の人物のズレが多い
・本筋のシナリオががが。序盤から三章、十章から十二章(終章)の出来が特にひどい
・最後の投げっぱなしENDに驚かなくなった自分


次にヒロインたちについて(公式の紹介はちょっとね)

・クタベちゃん
主人公のやることなすことに突っ込みを入れてくれる有難い子。
お前、さっきと言ってることちゃうやんけって思ってはいけない。
実は諸悪の根源だったいうオチで最後に戦うことになる。
一番身近にいたのが実は・・・っていうのはやっぱりキツイね。
にしてもQBといいクタベちゃんといい加藤英美里が演じるお供役はこんなんばっかかw
口癖は「僕と契約して妖退治を手伝ってよ!」(嘘

・安部綾香
クタベちゃんが憑依していたのでした。ちゃんちゃん。
とにかく殴りたくなる女上司。
古森を私的な理由から犯罪者に仕立てようとした本当にひどい人。
主人公と古森以外にはいつも笑顔でいい先生というのがまたひどい。
ヤるんだったら○イプ一択。

・皆見遙香
最初から主人公への好感度が高く最後まで主人公への評価も高い。
間違いなく惚れた男をダメにするタイプ。
序章以降本編では空気。でもかわいい。このゲームでの数少ない癒しの一人。
いつでもヤれる女。

・伊狩恵美奈
意味不明なツンデレで最初は二重人格を疑ったほど。でもかわいい。
おそらくは悪い虫がつかないようにわざと周囲には悪口をいっているのだろうと解釈できる。
主人公に惚れているのはもう常識。嫁にするなら間違いなくこの娘。男の尻をたたいて働かせるタイプ。
もちろんいつでもヤれる。

・倉科珠希
うざかわいい後輩。
主人公にはがっかりさせられまくっているのにもかかわらず何故か慕ってくれる。
BADルートだと死んじゃうので扱いには細心の注意が必要。
先輩風を吹かせつつムードを作ってやれば、いつでもヤれる。

・香山怜央
正直悠木の無駄使い感が否めない。
物語終盤、話をちゃんと聞いてくれる主人公に友人として好意をもってくれる。
もちろん主人公にそんな甲斐性はない。ただの誤解だ。でもそれを押し通すのが男の子。
押せばいける女。

・成瀬茜
問題解決に一役買ったおかげで遙香と同じく主人公への評価は高い。好意も抱いてくれてる。
このゲームの癒し的存在その2。
自称ミス修藝館は伊達じゃない。疲れたときは特進寮へ行こう。
当然ヤれる。

・藤間しのぶ
主人公を芸能科のご意見番として一目置いてくれるほんわかさん。
脱げばすごいのは間違いない。
弟属性を装備して拝み倒せば多分ヤれる。

・遠野朔美
人の意見に流されやすいダイナマイトボディの持ち主。
ファンクラブの男たちがただの下衆なのは、どう考えてもレ○プフラグ。
主人公には好意を持っている様子。ネックは皆見さんと仲がいいことか。
だがキープしておくに越したことは無い。

・那岐千尋
ビッチっぽいけど口だけ。博嗣のことが好きな様子だが七尾さんに負けるのは時間の問題。
主人公のことを同類と思ってるフシがある。
これを利用しない手はない。ヤっとけ。

・七尾耀子
メガネをとると和風美女に大変身。主人公へは最初から厚意的態度で接してくれるし、
ヒロインの中ではかなりバランスの良い娘。公式の紹介は悪意があるとしか思えない。
親友の博嗣といい感じになり主人公も応援ムードだが関係ない。
妖退治で高評価も得たことだし、博嗣から寝取るのもあり。

・長谷部美那子
母性的でやさしい人。数少ない癒しの一人。
この人が上司だったら僕はもう・・・っ。
行方不明の兄、長谷部先生をダシにするのが手。
最終的には土下座でヤれるタイプ。

・紫藤弓香
主人公のことが好きだと最後の最後で判明するが、最後までまともな対面会話はなし。
神出鬼没で、なんか色々出来て凄い子。だがまったく異性を感じさせないのは何故なんだw
ヤったらある意味負け。要注意人物。

以上。
あ、そうそう。
別に重要なことじゃないんだけど一応言っておくと、個別ENDとかないですよ。
ジュブナイルだし?
これギャルゲーじゃないから、女の子は恋人、男は親友になるとかありえませんから。
まあ重要なことでもなんでもないんで言う必要もないですねこれは。はっはっは。


最後に。

ダメなゲームだと割り切ると意外に楽しめるから人間って不思議だ。