非常に残念な作品。そして非常に感動できる作品。栞ルート→ED→タイトルの流れは必見。
タイトルからして残念臭が漂っていますが、その予想を裏切ることなく残念な作品です(笑)エロゲオタクな主人公とその友人、ゲームから飛び出してきたバーチャル妹、そしてそれを冷ややかに見つめ、蔑むリアル妹…うん、残念。
日常会話もこんな設定から予想される通り、残念かつ面白く進行していきます。爆笑するシーンは少ないけど、ニヤニヤできるシーンは満載。エロゲに対して語るメタ的なシーンとか特に。
だがしかし、クリアしたときには号泣していたという、感動できる一面も持ち合わせていたり。いやー、噂には聞いていたけど、こういう展開に持ってくるか…いい意味で予想を裏切られました。
とにかくこれは、グランドルートとなる栞ルートのクライマックス→ED曲の歌詞→タイトル画面の演出のトリプルコンボが凶悪。これは泣くしかないわー…こないだED曲を聴き直したとき、それだけで勝手に涙出てきたくらいだし。
ちなみに、曲名は「Dear My Precious」というのですが、このタイトルがしっくりくる素晴らしい歌詞になっています。期待してプレイすればいいと思うよ。この曲目的でALcotのボーカルアルバムを買ってしまったのは僕だけではないはず。
さて、キャラ紹介行ってみよう。
~大泉栞~
リアル妹。ツンデレなあたり、なんとなくこのライター&ブランドの前作(死神の接吻は別離の味)の妹、雫と似たものを感じます。ルート後半に進むにつれてどんどん可愛くなっていくあたりも共通ですね。
まあ、ゲーム内での役割は別物ですけどね。こちらはグランドルートのヒロインだし。先ほども書いたけど、ルート終盤は必見ですよ。個人的にCVが遠野そよぎさんというのもポイント高し。こういう演技は結構珍しいかも。
~大泉麻衣~
バーチャル妹。栞とは違い、最初っから可愛らしさ全開です。ツンデレ大好きな人は違うかもしれないけど(笑)そこはさておき、文字通りの可愛い妹でした。ニヤニヤするなーもうw
まあ、そこも重要なんですが、もっと大事なのは彼女の設定だったり…ネタバレになるのでここでは書きませんが。気になる人は攻略してみればいいと思うよ。
~妹尾美紀~
主人公の友人の妹。パッケージに載っていないし、扱いはそんなに良くないのかなーというイメージでした。いや、実際他の2人と比べてシナリオの根幹に関わるわけじゃないですし、扱いが軽いのは事実なのですが。
ですが、シナリオが手抜きかと言えばそんなことはなく。むしろ非常にいい出来でした。こちらも書こうとするとネタバレになっちゃうので、こういう人間関係ってうらやましい、とだけ。
キャラの好み
栞>麻衣>美紀
リアル妹は強し。というか、あのルートをやってしまうと栞が一番になるのが当たり前な気がしますw
シナリオの好み
栞>麻衣=美紀
こちらも栞が頭一つ抜けています。残り2人も面白いんですけどね。
前述の通り、短くて値段の手ごろな作品なので(現在普及版が5000円で販売されています)、忙しい方にもやってほしいですね。長く重厚な作品だけが素晴らしい作品、という認識を改めざるを得ないクオリティです。