一アリスソフト信者として
近年のアリスソフトゲームはエロスケで酷評されることが多く、
それを見るのが嫌でアリス作品に触れることを避けるようになっていた。
よってランス9の得点もおすすめ作品欄にあった為たまたま目にしてしまったわけだが
中央値、平均値ともに80超えしており、とても嬉しくなってしまったわけである。
2ちゃんなどで漏れ聞く評価では、また叩かれていると思っていたのだが…
データ数が少ないのは、ダウンロードが違法化した影響なのだろうか。
最近ほとんどエロゲをしないしエロスケにも訪れないのでいまいち分からない。
ゲーム内容については減点法なら50点、加点法なら90点。
娯楽は加点法で考えたほうが楽しめるので90点とする。
・CG
ランスクエストは手抜きの女の子M絵を除くと80枚程度で、アリスの大作とは信じられないくらい少なかった。
今回は120枚を超えている。SD絵も別原画だが豊富にあり、見ていて飽きない満足仕様。
SD絵はそこらのメーカーだとCG枚数水増しによく使われるが、ランス9ではCGモードの一枠に全て収められている。
織音の絵は相変わらず安定しており、今回は等身も高めで塗りの渋さも美しく、不満は無い。
油断すると鼻をのっぺり描いたり横顔が時々おかしいのはもう癖だと思ってあきらめることにした。
背景絵も世界観を十分に満喫させてくれる。
・女の子
ランスシリーズには珍しく、ヒロイン攻略要素が強い。七人のメインヒロインの内訳は、
シーラを含めると新規キャラ3枠、レギュラーキャラ2枠、ランスクエスト登場キャラ1枠、戦国ランス登場キャラ1枠。
長く続くシリーズらしい顔ぶれだが、ランス9がシリーズ初プレイの新規ユーザーにはとっつきにくいかもしれない。
魔想志津香ファンなら絶対満足できると確信する。
他にもエッチできるキャラはいるが、基本的に一回のみとなる。
・エロ
淡白で馬鹿なのがランスシリーズのイメージになっているが
今回のエロはなかなかねちっこくていいものも多かった。
気に入ったのはシーラバッドのヤク中近親姦と、志津香の二段階目。
・シナリオ
ヘルマンの重厚な雰囲気は結構出ている。
が、数十人で巨大国家をひっくり返していくというゲーム目的のせいで、
敵勢力がかなり阿呆なことになっている。ミネバというシリーズ屈指の悪役がいたが、
そのあおりを食ってなのか今回かなり間抜けな印象のキャラクターになってしまった。
ミネバとは最終章で戦うのだが、今回はメインヒロインごとに最終章が分岐するので、
正史も含めると8通りのやられ方を披露するピエロと化している。
またランス6や戦国ランスに比べると話の尺が短く、前述の理由もあり、緊迫感を感じないまま淡々と革命が成功してしまった印象が強い。
ラスボスの闘神もどの辺が魔人と渡り合える強さだったのか不明のまま金属片と化した。
エロゲを否定するかのような男臭さは好き嫌いがはっきり分かれるだろう。
自分はそういうのとても好きである。
・キャラクター
今回はキャラに焦点を当てた横道的な話が少ないので、各人の掘り下げに物足りなさをかなり感じる。
メインヒロインのシーラは古典的な王道の守ってもらう型ヒロインだが、人気は高いようだ。
・ゲームシステム
ママトト型のSRPGに多数の敵を倒していく無双系の要素を足したようなシステムである。
敵をバッタバッタと倒していく爽快さは楽しいが、戦闘の底が浅く、やりこみ要素も少ないので、
何百時間も熱中できる感じでは無かった。
・音楽
shadeさんがいなくなっても手堅くまとめてきている。
世界観によく合うものが多いが、強烈に印象付けられるものは少ないかもしれない。
自分はキャラ・設定を紹介するTips画面の曲が一番好きである。
次のランス10でシリーズはいよいよ完結。
内容から鬼畜王と比較されることは確実だが、過去の遺産に振り回されずに、
面白いゲームに仕上げてくれること期待したい。