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boboboboさんのRewriteの長文感想

ユーザー
bobobobo
ゲーム
Rewrite
ブランド
Key
得点
90
参照数
661

一言コメント

恐らく、ルチアルートを最初にプレイされた方が良いかと。でないとスキップしたくなるかも。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

皆さんも仰っていますが、ルチアルートは別物です。
ノリがまんま、ひぐらしなので。ひぐらしが好きなら問題は無い・・・のかな、と思いたい。

・キャラ崩壊。
・主人公の口調がまんまK。(語尾は「ぜ」)
・少年漫画のような雄叫び乱用(「うおおおおおおぉぉぉ」とか「くらえぇぇぇぇ」みたいな)
・主人公がガンマニア。(そんな設定このルートだけのような)
・主人公がオタク(そんな設定この(ry
・過剰な戦闘描写・・・これは正直、寒気を覚えました。
・吉野の扱い・・・これも正直、寒気(ry
・オカ研の存在意義がただの暇つぶし・・・これも(ry

上記部分に目を瞑れば、このルートきっと楽しめます。・・・多分。
僕はルチアとのデートが非常に萌えられたので楽しめました。(Key作品で初めての経験です)
特にバスの中でのやり取りは思わずニヤけた。非常に分かり易い萌え部分ですけど、有りだと思います。

・・・まぁ、なんと言いますか、作品全体を通してみると、大人の中で子どもがはしゃいでるってルート。
「Rewrite」とという作品を本当にぶち壊してる様に感じられました。
竜騎士さんに一言言いたい。
僕はそんなにメイドって好きじゃない。


っと言うことで、本作の感想をば。(ルチアルートは除外で。気持ち的に。)

共通・個別は置いておいて、ラスト2ルートは……すごかった。引き込まれた。一本の映画を観ている感覚です。
話のもっていき方が非常に上手いなと。クリックが止められない事止まらない事。
ED観てた時、知らず「・・・すげぇ」と漏らしてました。
もし、本作をプレイされるなら、共通・個別が詰まらないなと感じても、是非最後までプレイして欲しいっす。
ちなみに、ギャグは全体を通して、寒く感じられますのでご注意下さい。


クリアした順はちはや→小鳥→ルチア→朱音→静流→Moon→Terra

ちはやルート
クリアした時は「あ、踏んだかも」って感じました。
主人公の行動原理があまりに不快かつ展開がうすら寒かったのですよ。
何の情報も仕入れずにプレイしていたので、主人公が非常に冷たい(あまりに自分勝手な思考を持つ)人間に写ってました。
戦闘も盛り上げようと頑張ってた節はありますけど、空回りしてるなと。
僕には合わないお話でした。
クリック苦痛度:大 クリック止まらない度:無

小鳥ルート
主人公の事がある程度把握出来、なかなか楽しませてもらいました。
ですけど、ちょっと酷くないっすかね。小鳥ちゃんの扱いが。
もう、何ていうか、胸が張り裂けそうでしたよ。
文章・展開もさることながら、声優さんの演技が凄まじい。
森でのとあるシーンとラストのとあるシーンでもらい泣きしたんですが。
もう許してやってよって思ったお話でした。
クリック苦痛度:中(切なさ的な意味で)クリック止まらない度:小

朱音ルート
個別の中で一番面白かったルート。
ストーリーが良く出来ており、かなり話に熱中しました。
燃えとか泣きとかは皆無でしたけど、引き込ませる展開は秀逸ではないかなと。
もう許してやってよって思ったお話でした。
クリック苦痛度:無 クリック止まらない度:大

静流ルート
個別の中で一番終わり方が綺麗なルート。
基本個別は切ないモノが多いのですが、このルートも例外無く切ないです。
ラストのCGとタイトル画面のBGMだけで泣けてきて困る。
幸せってなんだろうって考えちゃったお話でした。
クリック苦痛度:無 クリック止まらない度:中

個別だとほぼヒロイン全員、ライターさんにいじめられすぎじゃないっすかね。
小鳥、朱音なんて特に。有り得ないほど、絶望のどん底じゃないっすか。
正直、プレイしてて心が痛みまくったんですけど。


Moon・Terraルート
最早、僕の口からでは語れないお話。(僕の頭が悪いので表現しきれません)
圧倒されすぎてしまったです。特にTerraルート。
このルートは一本道なのに選択肢が登場します。
選択肢は数種類ありますけど、正解(選べる選択肢)は一つしか用意されていません。
なのに、何故このような形態にしたんだろうかと考えながらプレイしてました。
すると、最後にある選択肢が登場します。
正解は決まってます。プレイヤーが選べるモノは一つしか無いのだから。
でも、僕は選択肢前でフリーズしてしまった。これをプレイヤーに選ばせるのかと。
いくら正しいとは言え、こんな選択をしなければならないのかと。
某ゲームの主人公の気持ちが物凄く理解出来ました。
分かっちゃいるけど、分かっちゃいるけど、それは・・・・。ってな気持ち。
それでも、やらなければ・・・ってな気持ち。
2~4分位、悩んでしまった。本気で。
これがただ、読むだけのモノだったら、この気持ちには絶対なりません。
あぁ、この為に選択肢を作ったんだなとすら僕には思えました。
選ぶ勇気みたいな、そういったモノを教えてくれてありがとうございます。
クリック苦痛度:最大(ラスト選択肢)クリック止まらない度:最大


この作品をプレイし終えて、一つ思った事は、エロゲー(これは非18禁ですが)辞められないわって事ですかね。
「いい加減、卒業しんしゃい!」って言われてる様な気もしたけど、ごめんなさい。
こんなゲームがあるなら、もう少し、もう少しだけ遊ばせて下さいって思いました。


この作品、超マッハです。





























ちょっと追記(かなりのバレチラ裏妄想っす)









小鳥ルートで、彼女が入院してるコタローの見舞いに来なかったのって、魔物化が解けてたからなんすかね。
今まで自分の事を好きだったのは、魔物化したコタローだと彼女は思っていましたし。
もし、見舞いに行って昔(事故前)の彼に戻ってて、拒絶されたら全てを失った彼女にとっては地獄だよね。
父・母・犬+コタローもってなったら、彼女の心の支えって無くなっちゃいそう。
そんで、そういった不安にかられて見舞いに来られなかったと。
それとも、罪悪感とかで見舞いに来れなかったのかな・・。

僕の中では不安で見舞いに来られなかったって事にしておきます。
その方がコタローのラストCGが映える。


ちはやルートでの鍵の良い記憶ってどういう意味なんすかね。
テラルートを終えたときの感想は、人類が進歩して、宇宙に飛び立つみたいなのが良い記憶って思ってたんですよ。

でも、このルートはそうじゃない。そんな描写が一切存在しなかったですし。
安易が売りな僕としては、会長さんの事を観て、良い記憶といったのかなと。
恐らく、この時加島桜が死んでいて、朱音は聖女だった。
聖女としての朱音がこのルートの篝にとっては良い記憶だったのでしょうか。
人間を心から憎悪・嫌悪し、人類を滅ぼす。

また、暴走したコタローと咲夜が戦った際に、篝は興味深そうにその状況を観ていましたよね。
そして、コタローが「戻ってきた」時にはガッカリしていました。
暴走したコタローが篝的には良い記憶になりかけていたって事なんでしょうかね。
「戻らなかった」場合、ちはやを守りたいと心から願って、人類を滅ぼしていたでしょう。

っとすると、怨念めいた人の想いで、人類を滅ぼすって行いが、良い記憶って事だったんでしょうかね。


ん~ もの凄く安易な発想すぎて、自分でも恥ずかしい。
ただ、「良い」記憶の定義があやふやに・・・。
それに、「悪い」記憶って何だろうとも思ってしまいました。(篝がコタローに見せた記憶は「黒い」記憶って言ってたので)
・・・なんかしっくりこないです。


個別ルートって月で行われたシミュレートだったのかな。
それとも、地球or月で実際に起きた事だったのかな。
個人的には実際に起きていたってのがしっくりくるんですけどね~

良い記憶って結局なんだったのか。
あれか、人類の進歩って事?
でもそうすると、ちはやルートとムーン・テラでの良い記憶が僕の中ではマッチしない。


テラルートは月篝が組んだモノ?
だから、あの選択肢って篝が組んだプログラムって事なんですかね。
んで、選択不可な選択肢はコタローの意思なのかな。
すると、何でテラBADだけ選択出来たのかが良く分からんとです。
あれか、組んだモノは絶対のモノじゃない?

ムーンでの加島桜ってあれかな。テラルートでの加島桜だったのかな。いや、違うのかな。


そう言えば、コタローの現在の年齢って24歳だったんですよね~。
確か津久野と同い年だったような。
そうすると、小鳥と7つ違い。・・・・なんてロリコンキラーなんだ。羨ましいですw

つか、この作品、本当にスルメゲーですな。
1周目で気づかない伏線が多すぎっすよ。
ちはやを校内案内した時に、何気なく登場した火事の会話って、静流が巻き込まれたヤツっすよね?
年齢もそうですけど、まだまだ沢山ありますし。
よくも まぁこんなの考えたと感心すると同時に、なんて面倒くさいゲームなんだとw



(7/10追記)
とりあえず、僕の中での答えは、
個別ルートは全て月で行われた平行世界。ってかシミュレート。
良い記憶=単純に空の容器(星)にアウロラをばら撒いちゃいな。
       その際、今までいた星の資源は食い尽くしても構わない。(テラENDの歌でそんな事言ってたし)
(ちはやルートでの良い記憶は意味が分からないので、保留って事でお願いします)

この作品って自然破壊は罪ではなく、自然な現象なんだって事を言ってるんだなと。
暮らしを豊かにする=自然の恩恵を食い尽くす
それについて、アウロラは容認している。(星は唯の容器)
ただ、器の資源は無限では無く、有限。いつかは尽きる。
そうなれば、新たな容器(星)を手に入れろって事で。

テラで、BADENDに行ける理由は、「愛」が不確定だったから。



学が無い僕にはこれで精一杯。
未だにしっくりきてませんけど、頭の悪い僕のおみそでは限界を感じるので、そろそろ考察サイト・他の方のレビューを見てみようと思います。

こんな稚拙な文章にお付き合い頂きまして、本当にありがとうございました。
今読み返してみると、かなり恥ずかしい事言ってますけどね。
ただ、頭が悪くても、色々と自分なりに楽しむ事が出来る作品ではあると思います。
正誤は置いておいて、考えるのが好きな方には是非手にとって欲しい一本でした。
Keyさん、ライターさん。ありがとうっす!
所々めんどくさかったり、止めたいと思った事がありましたけど、非常に楽しめました。
これからも頑張ってください。応援しております。
とりあえず、ノームネー篝ちゃんを全面バックアップするFD期待してます。