HAPPYEND(?)を終えて・・・
ノーマルエンドだけでは、81.ハッピーエンドだけでは75.
総合では、82。
ハッピーエンドに関する批判は多い。
クワガタや裕香の問題が何も解決していないと。
確かに、クワガタはそうであろう。しかし、裕香はどうなのか。
ノーマルエンドのように司は死なず、教会でのやり取りがない分、確かにカタルシスとしての裕香の問題の解決は無い。しかし、ノーマルエンドにおいても、それは解決してない。
何故なら、結局、裕香の問題は「抱えていく」ものでしかないからだ。(抱えながら生きることを自覚できるかはは別だが)
そして、ハッピーエンドでのルートでのみ、
犬を救おうとするくだり(そして雪崩に巻き込まれる)がある。
ここでは、裕香の内面(安直に言えば、闇。大人になれない部分)との対話がある。
曖昧なものを許容できない、表/裏の二面性を許容できない、彼女の未熟な(しかし、それは真摯な)部分である。
しかし、好きでもない犬が死んで泣くところに、理屈をつけずに犬の命を救おうとしたところに、彼女の今後の萌芽を感じるのは私だけであろうか。。。
そして、司は、
雪が溶けたら死人が浮き彫りになる。
ことを言う裕香に対して、ひまわりを植えることを勧めるだけだ。
確かに、二人の間のディスコミュニケーションは解消していないが、私はノーマルエンドでの裕香との間でそれが解消したとも思えないのである。
ある種、より厳しいエンドだといえるだろう。