美学、哲学、文学、・・・とかく衒学的な作品。それ故にか、最終的なメッセージがシナリオから遊離して、作者の真正のものではないように感じる。つまり、その知識の量(或いは勉強量)は感心するが、それを物語に当てはめてるだけでに心に響くものがない。また、一部の超常的な設定がテーマの説得性の邪魔になってるのではないか。個人的には最初の三ルートは退屈で仕方がなく、物語としてもあまり評価できない。Ⅳ以降はそれなりに読めたのだが。それに、こういう書き方を「伏線を張る」とは言わない気もする。以下は藍に関する素朴な疑問。
自分が読み飛ばしていただけならすみません・
作中に、直哉と藍に血縁はないという記述がある。
中村氏の妾の子だから現夏目屋敷に藍がいて、水菜も同様である。
もし、同じ母親なら水菜とは実姉妹、違うのなら異母姉妹になる。
どちらにしろ、中村家の血は水菜、藍、双方に受け継がれていて、その水菜の子である直哉も中村家の若干の血は流れている。
異母姉妹の場合、直哉と藍が法律上の関係がどうなるかは知らないが、血縁はあるのではなかろうか・・・?