まぁ。。それなりに丸く収めた感じかな…?
1と2をそれなりに楽しんだ人たちのためのファンディスクのような感じ。独立した新作というにはちょっと消化不良。
しかし、2で1のルートを「何もなかった。いいよね?」扱いしたことに対して、堂々と1,2のルートを全肯定する大胆な展開は称賛するべきだと思う。おかげで、前作をプレイした自分としてはありがたく、満足した。
意外と自分的によかったのは三枝姉妹(2のルートから続く)。主人公の苦悩や成長をちゃんと描写して、意外と3人でイチャイチャする場面がすくなかったのにも関わらず、すべてのルートの中で最も集中して読んだシナリオだった。エロゲーなのに、正直主人公が奮闘し、もがく姿を応援し、感動した。
残念なところは、各々のルートの完成度の格差があまりにも大きすぎる。「シナリオ担当は確かに1人のはずなのに、なんだこの格差は?」と思った瞬間があまりにも多くあった。特に莉子と奈央ルートはさすがにキス厨である自分から見ても鼻で笑うしかなかった。積み上げもせずにいきなりHに向かって走り出す主人公と二人を見て、「これはただの発情なのでは?」と思った。まぁ、大目に見て莉子はともかく、奈央はそういうキャラじゃねぇだろ。
そして、新キャラの2人は前作のヒロインたちに比べてあまり魅力がないし、ほかの7人より長い分量を当てられた割には面白さも感動もなかった。既存のヒロインをもう少し優遇するべきだったんじゃ…?
でも、前作をプレイした人たちへのリスペクトもあるし、総合的にはスケールもかなりあるし、完結作品としては丸く収めたと思う。
もし、3作が単体作として発売されていたらたぶん、キスシリーズ屈指の名作になれたかもしれない。