システム:5点、シナリオ:5点、キャラ:5点、音楽:4点、エロ:5点(各項目5点満点)
エロゲ―としてはゲーム性、シナリオ、キャラ、音楽において、高い水準の傑作ゲーム。
システム:軍人将棋のようなSLG。圧巻なのは使用可能なユニット数でなんと約800体。シミュレーションパートはユニットでチームを組んで敵チームとぶつかり相手の陣地を占領するのが基本となるが、このチームを組むのが一筋縄ではいかない。各ユニットには固有ステータスに加え、覚えきれないほどのスキルを持っているため、単純にステータスが高いだけではなくユニットごとの相性も考慮しなければならない。ユニットを産むためのアイテムや装備は基本敵からのドロップになるため、周回要素があり、極めて中毒性が高い。各種検索・ソート機能も地味に嬉しい。エロ抜きでSLG部分だけを楽しむために購入検討してもよいレベル。
シナリオ:起から結まで安定したシナリオ。ヒロインの母国滅亡から、復讐を果たすまでがメインのシナリオとなるが、ほかヒロインの加入や動機付けまで短い文章の中で矛盾なく表現されていた。エロがすべてリョナになっているため、ヒロインたちの感情表現とシステムのバランスが難しいが、本作品では違和感なく表現されていた。最終局面で多少説明不足の点が否めないが、マイナス評価になるほどではなかった。
キャラ:立ち絵、エロの表現、声すべてにおいて高水準(エロゲ―としては)。とくにメインヒロインであるティアが素晴らしかった。主人公を嫌悪しながら復讐のためやむを得ず協力するため硬さの見える初期から、徐々に心を開いていて明るさが見える中盤、信頼しパートナーとして認める終盤まで、声の演技含めて違和感なくはまっていた。ピアサの絵が安定していないこと、ムムルの演技がいまいちだったことがあっても、マイナス評価よりプラス評価のほうが高かった。
音楽:世界観を崩さない高水準の音楽。
エロ:基本は触手を用いたリョナ。感心したのは特殊シチュエーションが少ないこと。触手物では獣姦・虫姦・身体破壊など特殊シチュエーションを盛り込むことが多々あるが、この作品では触手・産卵以外がほぼないといっていい(触手・産卵がすでに特殊ではあるけれど)。一貫して触手・産卵でマンネリしそうであるが、どのシーンも新鮮に映える。しかもエロい。声優の演技も素晴らしい。もちろん触手・産卵であるため、人種は選ぶと思う。