優しくて綺麗な世界。捻くれて汚くなってしまった心が浄化されるのを感じた。主人公のバノンから見て、面白くないような態度をとるキャラクターも音楽に対しては真摯であり、そういった一貫性が綺麗な世界を形作るのに一役買っている。端的に言うと神。
●キャラ
リコッテがかわいすぎる。ル●ズフラ●ソワー●・ル・ブ●ン・ド・ラ・ヴァ●エー●ちゃん(名前が合っているか自信はない)を彷彿とさせるツンとデレのバランスが最高だった。
トゥーシーさんもいいキャラしてた。Hシーンがなかったのが惜しかったところ。クレスのHシーン削って、トゥーシーさんに分けてあげたい。
●音楽
幸せのMelodyがすごくいい。
作中で流れる箇所は少ないんだけど、流れるときはリコッテが初めてバノンのピアノに乗せて歌うところなど、印象的なシーンが多いため「お、幸せのMelodyが流れてきた!」という感じに気持ちも高ぶって、ますます曲が好きになる。
音楽ゲーだけあって音楽に関しては全体的に高水準で文句なし。
●システム
これにだけ少し不満がある。
というのも、音量調節ができなかったからである。ボイスがBGMに比べて大きすぎたのが少し耳障りだったかも。
●Hシーン
序盤からいっぱいあってよかった(猿)。
ただ、ロリ●ンの僕としてはクーロミエ、フェタ、クレス、あたりとのHシーンは使えなかった。フィオーレとフォンティナはキャラデザが好みだったので使ったけど。
それと射精後の精液の架け橋が今作でも見られたのは大満足。
●シナリオ
とても感動する。それも鳥肌が立ち、涙を流してしまうような感動ではなく、胸が温かくなるようなほっこりとした感動を味わえる。以下細かく見ていきたい。
子供のころの父親との会話でどう答えるかによって大きく2つのシナリオに分かれるシステム。
特に努力した様子もないのに、何故かプロ級にピアノが上手いAllegro編よりも、挫折を味わうも努力を重ねた結果、成功をつかみとったLargo編の方がよかったかな。Allegro編のバノンはまさしく「天才」といった感じで自信に満ち溢れており、僕が好まない人種だったというのもある。といっても、Largo編のバノンもたった2ヶ月の努力でアマからプロレベルになってしまうし、元々先天的に才能を持っていたことが推察されるが。
リコッテに関しては2つのシナリオで多少性格の違いはあるものの、どちらもバノンなしでは歌うことができないため、あまり違和感はなかった。
Allegro編→Largo編の順番で攻略したので、攻略順を変えればもしかしたら色々見方は変わっていたかもしれない。では、それぞれ感想を。
・Allegro編
出会って2日目でリコッテにエッチなことをするバノンさん。
貞操観念ガバガバのリコッテさんにも大爆笑。
リコッテが「痛い痛い」言ってるのに、強引に挿入していくバノンさんはなかなかに鬼畜。
普通のエロゲ主人公なら、ヒロインが初めてで痛いと言っている時は、挿入後すぐは動かず、少し休むのが定石だというのに、バノンさんは己の性欲に負けていきなり腰を動かしてくる。相手を労わる気持ちが足りていませんね…
それでも髪飾りをプレゼントしてあげるところは素直に「バノン優しいじゃん」と思った。
また、リコッテに歌を楽しく歌ってもらうために、「楽しい」という気持ちを乗せて演奏し続けたバノンと、それに応えたリコッテ。リコッテがバノンへの感謝の気持ちで瞳を潤ませているところで貰い泣き。序盤の感動ポイント。
そんなこんなでアルペンブルに進出して、パブで働き、とうとうロックフォール社に行く決心をするバノンとリコッテ。ロックフォール社に行くのいいけど、逃げ出してきたところだし、ちょっとムシが良すぎるのではと思っていたところに厳しいお言葉。非はリコッテの方にあるんだから、何を言われても仕方ないし、勝手にバノンをパートナーにして欲しい、じゃなきゃ歌えないって契約違反をした側が出せる条件ではない。自分たちの都合しか考えてないのはよくないなあと思った。この辺がロックフォール社の人に指摘されていたから溜飲は下がったけど。リコッテは子供だから、自己中心的なのは仕方ないにしても、バノンは大人なんだから相手がどういう反応をするかなんて簡単に想像できたはずだし、もう少し考えて欲しかったと思うのは僕がつまらない大人になった証拠なんだろうか。
逆に問答無用という対応をとらなかったロックフォール社の懐の深さに感心してしまった。それだけ、「音楽」に対しては真剣ということなのだろうが。
ルイに対しても、リコッテは失礼だった。
逃げ出した挙句、別のパートナーを連れてきて、「この人とじゃないと歌えません!」て。
ルイ、かわいそうだし感情的になるのも仕方ないでしょ…
暴力はダメ!ゼッタイ!だけどね。
ちょっと不満に思っていたが、最後にいいシーンが来たので許した。リコッテがフォンティナに嵌められて歌えなくて逃げ出したのをバノンが見つけたシーン、感動した。
「リコッテが音楽をやめるなら俺もやめる」とそこまで言ってのけるかっこよさ。
リコッテへの愛を感じ取れたし、バノンの男らしさに感服。
・Largo編
猫を拾った話、リコッテは我侭し放題。
仕事を休んでまでいなくなった猫を探そうとするリコッテと我侭に付き合うバノン。
マダムがリコッテに、「たまには背中も気にしてやりな」と言ったのが印象的だった。
Allegro編とはバノンとリコッテの立ち位置が真逆だということはこの辺で実感した。
とはいえ、感動ポイントが多いのもLargo編の特徴。
パーティを台無しにしても許してくれるシャウルスも光っていた。以下感動ポイント。
リコッテのために作曲をしようとするバノンに感動した。
なんというかリコッテのことをすごく想ってるのが伝わってくるし、リコッテがそれを感じ取ってるのもいい。一度は挫折するも、リコッテのために本気で曲を完成させようとするバノンはAllegro編の前向きなバノンのようで、胸を打たれた。
また、ライバルキャラもよかった。ヴァランセかっこいい!
自分がバノンとリコッテのステージに割り込んだら「道化」になることを
察して潔く身を引くところのかっこよさといったらもう。音楽家としての誇りをしっかりと持ってて素晴らしい。ルイがAllegro編で情けなかった分、ヴァランセのかっこよさが際立ってて、惹きつけられた。
多いと言いつつも、あまりなかったですね…
いや、あったと思うんだけど、なんかこう言葉にして表現するのが難しい「良さ」だったんだよね。
●まとめ
プレイしたRUNEゲーの中では一番好き。リコッテちゃんかわいすぎるし、Fifthシステムで育成したかったなあ。Aileのフウコあたりとチェンジしたい。
こういうゲームもう出ないのかな。たぬきそふとでこの路線でやって欲しいなあ。まあもう無理か…