大好物のタイムトラベル物
なので、その時点で評価は高かったが、この夏色の砂時計という作品はタイムトラベル物エロゲの中でも一風変わった面白い設定がある。
それは『一度行った日付には、未来であれ過去であれ二度と行くことができない』という設定。
作中で主人公は7月14日→9月1日→7月29日→7月15日→8月4日(以下も同様にランダムに)と移動していく。例えば、9月1日に移動した主人公は何の実感も経験もしないまま、夏に起きた出来事について事実と結果だけを知らされる。
また、後々8月3日に移動した時、何か事件が起きて日付をまたいで解決する必要があっても、8月4日には既に行っているため直接解決に導くことができない。
さらに、7月29日の段階ではヒロインとどれくらい仲良くなっているのかわからないまま、デートに行くことが約束されていて話が合わなかったりする。
こういった主人公への制約が面白さを作り出していたと思う。タイムトラベル物は多々あるが、ループ物が多く、成功するまで何度でも同じ期間をやり直せるパターンが多い。
そういったパターンだとループしている間に中弛みしてしまうことが多かった。しかも何度でもやり直せると主人公の裁量が大きすぎて、かえって主人公がヘボく感じ、面白味が薄れてしまう。夏色の砂時計にはそのダルさとかがない。もう最高です。
10年以上も前にこんな素晴らしい作品が世に出てたのね。
これだからワゴンゲーマーは辞められない。
項目別評価
キャラ ★★
シナリオ ★★★★
音楽 ★★★★
Hシーン ★
絵 ★★★