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akann0721さんのアルテミスブルーの長文感想

ユーザー
akann0721
ゲーム
アルテミスブルー
ブランド
あっぷりけ -妹-
得点
85
参照数
650

一言コメント

ハルちゃんのアルテミスが最も堅牢でしたとさ

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想



なんでハルちゃんのエロが妄想しかないんや!
アルテミスブルーってのはあれか、アルテミス(ハル)が処女を喪失できなくてブルーになるとかそういう意味だったのか!
しおりさおりとのレズ3Pでいいから、妄想じゃないエロをください(切実)

まあそれはさておき演出は目を見張るものがありましたね。強制オートについても、先を早く読みたいイライラというのは勿論ありましたが、終わってみて改めて見返してみると、記憶に残っているのは強制オートのシーンが多かったりしたこともあり、これはプラスに評価してもいいと思ってます。

他の方の感想を見ていると、映画みたいだったという感想がよく見られました。
この作品は5章まではハルが主人公で、6章以降は桂馬が主人公として描写されているように感じます。5章までは困難を乗り越えて成長していくハルの姿を、6章以降は桂馬とアルテミスの戦いを中心に据えて、物語が作られているので、プレイヤーが感情移入するべき対象というのも変わってきます(5章まではハルに感情移入しやすいが、6章以降は桂馬や亜季子に感情移入がしやすい)。また、どのキャラを語り部とした場合でも、その語り部の立ち絵もプレイヤー視点から見ることができます。そういった点が映画を彷彿とさせるのではないかと思います。こういう演出と相成って話がどんどん動いていくので、ダレることもなく進められてよかったと思います。


唯一惜しかったのは結末ですね。いつも最後の最後まで動かない桂馬だけれども、宇宙に最初に行くのだけは桂馬であって欲しかった。さらに欲を言えばハルとコンビで宇宙に行って欲しかった。6章を見るまではなんとなく、成長してきたハルに影響されて、桂馬が再び宇宙を目指すのかなあと思っていたので。5章まではハルに感情移入していたので、プレイヤーの自分としても桂馬に認めてもらいたいーーと思いながらプレイしていました。ところが、6章を見せられたら桂馬に感情移入してしまい、そうすると宇宙に行くときはダニエルの”遺志”を継ぎ、イプシロンチームで宇宙に行かなければならないーーそう思わざるを得なくなってしまったのです。だからこそ改めて全体を振り返って見たときに、前半のハルへの感情移入と、後半の桂馬への感情移入が混ざり合い、複雑な気持ちになってしまいました。そこに桂馬が最初に宇宙に到達できなかったという悔しさも合わさって、微妙にしこりの残る終わり方となりました。本当に”惜しい”

最後が自分の望む終わり方だったら90点つけてましたね… -5点