Q.面白かったか? A.よくわからなかった。
全貌をあらかじめ理解していないと解決編までのシリアス場面の内容が全くわからない。
というか、解決編でイマイチ納得しきっていない自分がいる。
自分が馬鹿だからなのか?
本作品は 現在、過去をサンドイッチにしながら進行、最後に解決編という流れになっている。
はじめに提示される謎は、突然の幼なじみの死、それと主人公がその幼なじみを殺したと思っていることだ。
解決編で明らかになることなのだが、まずこれだけは言っておきたい。
この話、ミステリー風にしたことがそもそもダメだと思う。
だってトリックなんてなかったんだもの。ただ主人公、妹、幼なじみの感情が複雑に入り組み合っていただけなんだもの。
むしろトリックになっていたのは叙述の方、
な ん だけ ど、
とにかく濁し方が雑(?)すぎる。
あれ、それ、あのとき、そのとき、彼、あの人、etc,,,とにかく指示語を使っておけばトリックになるんだと思ってる。
おかげで解決編で「そーだったのね」って言えるくらいに謎を謎のまま解決まで残して置けたんだろうけど、、、
あのとき、あの人があんなことを言わなければーーーーー
↑こんな文章が立て続けに、しかもたまに前後する文で同じ指示語を違う内容を指してることがあったりで、、、
まあ、 わ け が わ か り ま せ ん よ 。
で、そんな感情が解決まで何時間も続けばイライラが溜まるわけで、感想を公表せずにいられずに書くわけですな。
ネタバレになるんだけど、どうしても腑に落ちないところがひとつ。いや、ふたつ。
ひとつは、レイナがめぐりに「光一が好き、告白する」と言ったのは何故か。
たしかレイナがその後にめぐりには言っておくべきだと思ったのどうのと言った気がするが、これは「親しい友人には言うべきというケジメ」の意味なのか?それともめぐりが主人公を好きなのを見越した「めぐりを応援する意味での煽り」なのか?
レイナは主人公のことが本気で好きだった。
でも主人公がめぐりのことが好きなのは知っていた。
レイナは居場所が欲しかった。主人公とめぐりは家族であったが、レイナは他人だった。その疎外感を埋めるための居場所が欲しかったというレイナの感情は解決編でも明らか。
と、いうことは、レイナは主人公と結ばれ、3人でいたい一心でめぐりに告白宣言した。宣言する理由はケジメのほう?
そのあとでめぐりに「妹として、家族として兄が好き」と聞くとレイナは激怒する、んだけど、、、これって自分の気持ちを偽るなよ!ってこと?
でもそれだと、めぐりと主人公が結ばれることを望んでる?それとも3人で結ばれることを望んでる?
過去に一度付き合ってるような関係だったが、仮縫いのような結ばれ方じゃダメだと別れるのだが、ある種手に入れた居場所なのに放棄して、主人公の気持ちが完全に自分には向いてないとわかったうえで告白しに行く理由は?あわよくば?それなら仮縫いと変わらない。
とにかく行動と気持ちが一緒になってなくて わけがわからない。
本当にこのストーリーのトリックになるためにピエロ演じてるだけのサブヒロインだった。
もうひとつは、もっとシンプルで
レイナ「恋愛の責任的に、、、こう、覚えててもらえるかな」
レイナ「私の、、、私の好きって気持ち、、、それをね?」
レイナ「光一は、、、殺したんだよ?」 私の、、、大切な気持ちを、ね
ここ。 なんでレイナはわざわざ「私の気持ちを殺した」なんて言ったのか。
問題は言い方のほうじゃなくて、”わざわざ”のほう。
直後 「このくらいのひっかき傷くらいならつけてもいいよね」 とはいうが、明らかに”殺す”を強調している。
確実に 後ぐされ を残そうとしている。
主人公のことが恨めしいからそんなことをいうのか?心残りを作らせたいからそんなことをいうのか?大切な人なのに?苦をわざわざ負わせるの? 、、、これはエゴか。
とにかく、レイナの願いがはっきりしない。
主人公と結ばれたいのか、3人で一緒にいたいのか。
ひとりぼっちはいやだ、くらいしか明確な気持ちがなかったしなぁ。それなら、3人一緒がいいってことでそもそも告白の必要性がないし。
つまるところ、このストーリーとして成り立たせるには他に筋道がほぼ無いからある意味ではこれでまとまってるのかねえ。
自分が細かく見過ぎなのか。
とりあえず、うん。 よくわからなかった。 これに尽きる。