退屈せずに最後まで進めらる
R18でゲーム性のあるタイトルって多くがダーク要素、このゲームで言うとカオスルート的なものが基本だけど、久しぶりの純愛に近い感じの仕上がりで貴重な1作になったと思う。
本作にもカオスルートはあるけどオマケみたいな感じであるため、一般的な正義感やモラルを軸にして物語を読み進められるように作られている。何といっても登場する主人公やヒロインが律儀で正義感があり素直。ウザキャラもいなかった。
個人的に紙芝居ゲームは物語の展開を多めにテキストに書いた方が中弛みせず読めるため得になることが多いと思うのだが本作は狙ったか否かテキストの割合としては日常シーンを短めにしてあるのはいいことだと思う。
のっけから日常シーンで面白味が出せるライターなんて滅多にいないのでイチャラブやら日常は感情移入後に面白みが出てくることが殆どだと思う。
最後まで退屈せずにテンポよく展開していく途中に日常シーンを少し挟んでくるので緩急のバランスは良かった。
自分は周回を前提に作られているゲームがあまり好きではない。
長くなってもいいから1周で全てのリソースを味わえる方が絶対に楽しいだろうと思っていて周回という作業はやりたくない派なのだが、本作は1周目で大部分を味わえる点も良かった。
もちろんエンディング以降もその上を目指すこともできるし、エンディングまでに最強武器を取得できない残念ではあったが、満足のいくレベルではあった。
ゲーム性に関してはグラは解像感も低くエフェクトも雑な印象。
ただ戦闘やキャラ育成に関する部分の面白みとしては及第点でゲーム性のあるエロゲとしてまずまずではないだろうか。