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Predawnvagabondさんの双性の姫君 ~ふたなり姉妹と魔王の求愛~の長文感想

ユーザー
Predawnvagabond
ゲーム
双性の姫君 ~ふたなり姉妹と魔王の求愛~
ブランド
アンモライト
得点
57
参照数
516

一言コメント

ロープライスの割りに、無理に色々と詰め込もうとしすぎている。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

基本的には嫌がる女の子を無理矢理犯すという内容なのだが、ヒロインの二人の性格や、主人公が二人にベタ惚れだったりで、内容に反して雰囲気は軽い・・・と言いたい所だが、バッドエンドルートにも結構なボリュームが割り振られており、主人公が何だかんだ言っても憎めない性格をしているのもあって、当たり前だが、バッドルートは暗い雰囲気になる。
また、バッドルートに入ると、タイトルに反してふたなり要素が無くなるのも良くなかった。
結果として、ルート次第でシナリオの雰囲気がガラっと変わったり、Hシーンからふたなり要素が無くなったりと、ロープライス作品にしては軸が定まらずに色々な要素を無理に詰め込んで、逆に何も印象に残らない作品になってしまっている。
本作ではグッドエンドはヒロイン個別にしか無いので、バッドルートを無くして、代わりにハーレムルートみたいなのを入れれば、ちぐはぐな印象にはならなかったと思うのだが・・・。

本作のボリュームはHシーンが20回、CG枚数が25枚となっている。ただし、シーン回想では非常に短いエピローグも3回ほど含まれるので、実際はもうちょっと少ない。
ふたなりありのHシーンは9回、無しのシーンは8回となっている。
また、ヒロイン個別のHシーンはエピローグくらいなもので、1回を除いて全てのHシーンにおいて二人とも登場する。
バッドルートを入れて尺が無かったのもあるかもしれないが、ヒロインを個別にじっくり責めるシーンもいくらか欲しかった。

バッドルートのHシーンの内容は、主人公である魔王の力の源を探すために、薬で操られたヒロインが魔王の部下を篭絡しようとするシーンと、それを見て嫉妬に狂った魔王が二人にお仕置きをする内容になっている。
微妙に寝取られっぽい展開のバッドルートだが、ヒロインは薬で操られているだけで、他のキャラとのSEXの快楽に流されたわけでも、精神的に弱ってるところを付け込まれた訳でもないので寝取られ感は薄かった。

また、肝心のふたなりの方も、製作者側のこだわり等が感じられず、イマイチだった。
シーン内容的には、ヒロイン同士の69や兜合わせがあったりと、割りとツボを押さえたシチュエーションのはずなのだが、何故か印象に残らない。
主人公もヒロインもフタナリを普通に受け入れすぎていて、フタナリに対しての恥じらいや、負い目みたいなものが存在しないのが大きかったんだと思う。
ヒロイン同士が奉仕するときも、普通にお互いのものを奉仕してるし、主人公が責める時も、触手で扱いて射精して終わりとあっさりしてるしで、物足りなかった。
やっぱりフタナリものといえば、恥らうヒロインのイチモツをじっくりと責めるような、王道(?)なシーンも欲しかった。
また、声もイマイチで、特にアリシアは違和感が大きかった。「ダメ」の発音がおかしすぎる・・・。

システムの方も、ウィンドウメニューが一切無かったり、ctrlキーでスキップが出来なかったり(Enter長押しでスキップは一応可能)と、プレイ時間は長くないとはいえ、使いにくいと感じることが多かった。