ヒロインの悩みとか抱える問題とかほとんどなく、部活オンリーの作品。こういう青春部活物もありかなと最初は思ったけど、全部同じだとさすがに飽きる。
こういう分岐型シナリオだと、大抵は個別ルートに入ると
ヒロインの抱える問題とか悩みとか事件とかが湧きだしてくるけど、
この作品ではそういうものは(ごく一部除いて)一切なく
ただひたすらカナダガンと空を飛ぶための試行錯誤だけが描かれる。
こんなふうに部活のみを描く青春部活物もありかなと最初のうちは思っていた。
具体的には最初に入ったまひるルートやってるうちは。
しかし他のルートに進むうちに徐々に宗旨替えしていった。
まさかここまでバリエーションないとは。
終わってみると、やっぱりヒロインは個々に何か事情があって掘り下げはやったほうがいいなと再確認させてくれる作品でした。
絵やキャラやテキストといった各要素はそんな悪くなくて
不満点は設定がルート分岐型シナリオに合ってなかったということぐらいなんだけど
それが割と大きかった。
各ルートについて
・まひる
終盤の展開はあまりいただけなかった。
一番盛り上がるべきところで「そこは謹慎しとけよ…」となってしまった。
カナダガンと飛ぶという基本設定が、ルール違反してまで飛ぶことへの動機づけとしては弱かったと思う。
・華子
台風で心配して駆けつけた流れでセックスという結ばれ方が適当で
「どうしてこうなってるんだろう」とか言わせちゃってるあたり
書いてる側も話の流れに乗れてないんじゃないかって感じた。
・亜美
キャラデザ的には一番好みでした。
・ひかり
パパが再婚するからギクシャクしてるという話。
他愛ない悩みではあるけど、他の√が何もないので逆に新鮮に見えてしまった。
絵は原画3人の中で一番技量劣るように見える。
もう少しキャラデザにお嬢様感とお子様感が欲しかった。