ストーリーは予想の範囲を超えるものではなかったけど、作品を通しての儚げな雰囲気が好き。ヒロインは全体的に猫っぽいのでシナリオライターはたぶん猫派。
続編のデモムービーが無駄に良かったので、
とりあえずこっちを先に買ってみた。
ストーリーは割と予想しやすくて
現実だと思ってたら夢でしたというパターンがしつこく繰り返されるのでたまにうんざりする。
作品通しての、薄皮一枚で現実から剥離してしまいそうな儚い雰囲気が良く、なんか落ち着く作品。
現実に居場所のない子たちが、
大みそかに狭い1DKの部屋に集まってこたつで鍋をつつく感じが良い。
ヒロインとしては咲の存在感が大きすぎるため、
他の子の√を見てらんなくなることも。
■絵について
月杜尋さんの絵ってこんなに良かったっけと目から鱗が。
まあ正直上手くはないというか安定感はないけど、可愛いから許す。
克さん絵も良いんだけど、普通のイベント絵でもパンツ丸出しだったりするのが若干引く。
男装してるはずの人のおっぱいが存在感出しすぎなのもどうかと。
ノーマルな絵ではもっとリビドーをおさえてええんや。
■声について
舞亜の声優さんがやたら上手かった。
1個のセリフに喜怒哀楽全てを込めてる感じが良い。
逆に咲の声は、こんな下手だったっけ?てなんてしまった。
下手というか、作り声感がにじみ出てた。気がする。
■BGM
「Strange sister?」「灰色の群像」「錯綜する記憶」が好き。
■システム
吹き出し内にキャラアイコンを配置したりとか
会話してるキャラの立ち位置に応じた視点切り替えとかが凝ってて面白いです。
■各√について
攻略サイトを参考にして、咲⇒平坂⇒有栖⇒部長⇒舞亜の順にやってみたんだけど、
有栖を途中にしたのは失敗だった。
有栖か、有栖⇒舞亜の順を、最後に持ってかないとダメな構成。
・咲
個人的には一番良かった。
咲√を先にやると他の√を見る気にならないという弊害が発生しました。
舞亜のことを引きずってたのは主人公だけじゃなかったというのが良い。
確かにそうだよね。
咲以外の√を見ると、これだけ尽くしてて報われない咲が可愛そうになってしまうけど、
そもそも咲が舞亜の立ち位置になりかわったために
主人公が舞亜を引きずる遠因になってしまってるので、自業自得といえなくもない。
ただ、主人公が赤の他人である咲を妹扱いしてるって部分はわかりづらい。
話の見せ方としては、咲を舞亜みたいにしたほうが分かりやすかったかなと思う。
たとえば、咲の髪は舞亜の生前は長かったけど、
行方不明後は舞亜みたいに髪を短くしてゴスロリみたいな恰好をして「お兄ちゃん」と呼ぶようになってれば、
偽妹としての本来あるべき姿となって、話としてはわかりやすい、。
ただヒロインとしては今のままの咲が良いので、今のままでいいんだけど。
・平坂
すねた顔とか表情が良い。
シナリオとしては、作品全体での主人公の咲への依存度の高さが思い切り弊害となってしまって、
煮え切らない態度を取り続ける主人公の好感度は落ちるし、
友達の片思いの人を寝取る平坂や、透をぼこぼこにするだけで関係を元通りにする咲も違和感しかなく、
話の後半は舞亜と咲に食われてしまった感じで、個人的にはイマイチ。
ただ、父親を安易に「不器用なだけで娘思いのいい人」みたいに描かず
「不器用なのはわかるがおまえもちょっとおかしいだろ」という扱いなのは良い。
・有栖
有栖ルートにはどうしてもたどり着けず、攻略サイトを頼りました。
大した選択肢があるわけでもないのになんでだろう・・・と思ってたら。
「舞亜と有栖は面識がない」ということなんですね。
有栖と舞亜の自我がどこから湧いてるのかよくわからなくて
どうにも話についてけなかった。
夢から覚めた後の雰囲気は良い。
・部長
有栖ルートを先にやっちゃったせいで
全部茶番にしか見えなくなったという弊害が・・・やる順番間違えた。
・舞亜
話としては予想の範囲内のもの・・・というか話と言えるほどのものもほとんどないんだけど
雰囲気が良いです。
最後の一文からエンドロールへの流れが良い。