鈴平絵が好きなので買い。Append入手前と後で2周した。1周目は「主人公が変態だし話はふつー」という程度の評価だったけど、朝日ボイスを入れた2周目ではなんか個人的評価が↑に変わった。どのルートからやるかでも印象が違ってて、個人的には朝日ボイスを入れてルナ様√からやるのがベストだと思う。
●プレイ順について
1周目はユーシェ⇒ルナ様の順に
2周目はルナ様⇒ユーシェの順にプレイした。
どっちからやるかで多少印象が変わった。
ユーシェ√からやったときは
ユーシェ√は楽しめたものの
ルナ様√はなんかついていけなかった。
しばらく間をおいてルナ様√からやった時は
ルナ様のパートナーは朝日しかありえないと思ったものの
ユーシェ√はなんか物足りなかった。
物足りなさを感じた理由は以下。
まず、1周目にユーシェ⇒ルナ様の順でやったときは、
ユーシェ√だと女装バレが割と早いため、
主人公は「小倉朝日」ではなく「大蔵遊星」という印象が強く植え付けられた。
そのため、ルナ様の√で「朝日」としてルナ様に尽くせば尽くすほど
「小倉朝日」が「大蔵遊星」とは別人格みたいに見えてしまい、どうにもついていけなかった。
その代り、ユーシェのルートは普通に可愛いヒロインの√として楽しめた。
で、それから2年後、忘れたころにルナ様⇒ユーシェの順でやった時は
「大蔵遊星」の印象は消えてたので、「大蔵遊星」が「小倉朝日」に染まっていく過程を
さほど違和感なく受け入れられた。
また、このときはAppendの朝日ボイスを当てたのも大きかったと思う。
女装主人公に声を当てるとどうしても違和感が出てしまうもんだけど、
朝日の声については、むしろ声を当てることで初めて
「小倉朝日」の人格に肉付けがされたように感じられた。
一方で、ルナ様√であれほど服飾業界に未練を持ってた朝日が
ユーシェ√ではユーシェの部屋に足繁く通ったためにあっさり仕事を疎かにしたことに
ちょっとがっかりしてしまった。
また、ラスボスのお兄様もルナ様√では異常なほど苛烈さを見せたのにこっちではやけにあっさりしてて、
初見は楽しめたはずの√が物足りなくなってしまった。
以上から、
プレイ順としては、Appendの朝日の声を入れてルナ様√からやるのが
ベストなのではないかと思う。
ただ、いずれのプレイ順でもルナ様√後半でのお兄様のやらかしは理解不能で、
特に初回プレイ時はあれのせいで個人的に評価を大きく下げた。
これについては「乙女理論」でどういう目的があったのか多少語られてたけど、それでも足りず、
ルナ様アフターまでやってようやく腑に落ちたように思う。
当初は鈴平ヒロインだけやってりゃいいかと思ってたけど
一応一通りは見たくなって目を通した。それらの感想は後述。
ただ西又ヒロイン√は正直どちらも微妙なので
やらずに終わっても良いと思う。
●絵について
鈴平さんの絵が好きなので
どうしても西又さんその他の絵は見劣りしてしまうんだけど、
サーシャとか脇キャラは西又さんで良かったと思う。
●システムについて
コンプしないと音楽鑑賞モードを見られないのはちょっとめんどい。
ただエピローグの最後に流れるBGMの名前が、コンプすることでようやくわかるのは良いと思う。
確かに、この曲のタイトルとしてはそれ以外ありえないよね。
●BGM
全体的に良い感じだけど特に好きなのは
浮かれた雰囲気の中になんか優雅さのある「放課後キャットウォーク」と
ベタに「愛と追憶の何か」
●各キャラ√について
プレイ順はユーシェ⇒ルナ⇒(ここからAppend)⇒ルナ⇒ユーシェ⇒瑞穂⇒湊
・ルナ様
Navelのゲームは既読についてシーンそのものを飛ばすことができるけど、
ルナ様の√については遊星とルナ様の関係の変化が共通パートから繋がるように描かれているので、
飛ばさずに読んだほうがいい。
徐々にルナ様の従者モードに染まっていき
「ルナ様・・・お慕いしています」と真顔で言ってしまう主人公を受け入れられるか。
受け入れさえすれば楽しめるお話。
上述のように後半のお兄様のやらかしだけはついてけないけど、
あれやらないとルナ様をショーに引っ張り出すこともできないので、
まあ仕方ないかという気もする。
総合的な完成度は一番高いルートなので、
ここを楽しめないとどうにもならない。
・ユーシェ
初っ端からルナ様に与えられた仕事を疎かにしてるところが
「小倉朝日」としては物足りない話ではあるけど、
お兄様との対決で見せた強かさもあるし、これはこれで良い主人公だと思う。
ちょっと女装してるだけの普通の主人公という感じの√。
ユーシェ自体は素直にかわいいし
天才に挑む努力家という構図はお話として感情移入しやすいし
とにかくユーシェがかわいいので
先入観さえなければ普通に楽しめるお話なはず。
・瑞穂
りそなの「長兄」「遊星兄」呼びとか、妙に庶民的なお兄様の口調とか、端々に違和感があって辛い。
また、このルートだけは朝日が妙なモテ方をしてたように思う。
他のルートでも周囲に愛されてるキャラではあったけど、このルートだけは妙な感じ。
お嬢様たちの会話もピンク色なことを延々と話してたり猫耳のことを延々と話してたり、
正直読むのが辛かった。
つり乙シリーズやってて初めて読むのが苦痛になってしまい、後半はスキップで終了した。
途中の女装バレ展開も周囲の受け入れがあっさりしすぎで、
怯え役の瑞穂が主役になってる弊害が出ちゃったかなと思う。
バレる過程も、いくらなんでも朝日が油断しすぎで、一度やらかしたうえでこれはない。
女と認識されてる間に朝日のほうから瑞穂に迫っちゃったのもよろしくない。
総じて不満の残るルートでした。
・湊
瑞穂の√とは違い、会話での違和感はなかったけど、
重要なイベントほど描き方が淡泊で説明不足。
一瞬で終わった文化祭等はもっと尺をとるべきだったと思う。
また個々の出来事の作中での経過期間も短すぎで、
おやじの会社が倒産するのも早すぎるし、メイド喫茶の支店ができるのも早すぎる。
あれで東京に戻るのなら滋賀に何しに行ったのかわからない。
そもそも個別ルートに分岐した後の4か月に詰め込める話ではなかった気がします。
単に遊星と湊のセックス旅行 in 滋賀を描きたかっただけかもしれないけど、
経営ヤバい親父を心配しながら桜屋敷でアクセサリー作る話にしとけば無難にまとまってたような。