本筋のシナリオは盛り上がりが薄く、途中でフェードアウトしたキャラはそのまま放置という投げやりな場面も気になる。じゃあキャラゲーかって言うと個別ルートは全員ほぼ使い回しの展開でどこに力を入れたかったのかがよく分からない。加えて誤字もかなり多い。不安は的中かなと言ったところ。propellerの今後がどうなるか分からないけどこのままだと厳しそう。
これだけ延期を繰り返し、ヒロインは巨乳を通り越して体型が崩れるレベルの爆乳だらけ、正直発売前から不安しか無かったけど正直これは・・・。
個別ルートの使い回しに関しては100歩譲ってまだ許せる。元々そんな期待してなかったし。
本筋が決まってるバトル物において全員分書き切るのは相当大変だと思うから。まあとは言ってもこの作品の場合は選択肢1つでいきなり告白→Hの流れが唐突過ぎて流石にどうかなと思ったけど。
桜花裁きみたいに後日談方式にすれば良いと思うんだけどね。
んで、個別がダメなら本筋はどうなの?って話なんだけどこれもよろしくない。
これこそがこの作品の最大の問題点かなと。
最初の内はそれなりに面白いんだけど、最初から続くギャグノリがどこでも顔覗かせるから緊張感に欠ける。
最後の方でようやくボスクラスが1人出てくるけど、その最後のバトルもイマイチ盛り上がらない。
そもそも異能力って設定があまり生きてないんだよね。
風を操る、とか俊足、とかヒロインにいるけどその特性を生かして勝つ戦闘があまりないし、敵側の異能力者も全体的にショボイ。
敵側でまともなバトルになるのがそもそも坂神とビッグサージェントくらいで後は主人公サイドが強すぎるからギャグで死ぬし、冴島もあっけなく退場、劉に至ってはストーリーの途中で逃亡してそこからもう出てこないし、こいつ何のために出てきたの?
異形型の異能力者はONE PIECEで言うならゾーンみたいな動物系だけど、こいつら全く強くないし。
味方なら神楽が異形型だけど、バトルするのは殆どウヌキ(飼い狐)だから設定が死んでるし。
全体的に言えることは、こういうのが作りたいっていうのは分かるんだけど、力量不足なのか、資金や時間が足りないのか、全体的に手抜きが目立つ。
美少女ゲーをやる人なら1度くらいは頭の中で何かしら妄想の創作をしたことがあると思う。でも頭に思い描いたことを形にするって難しいよね?途中までは生き生きと小説を書いてても、しっかりと完結することが難しくて挫折する人が多いと思う(なろうのエタってるやつとか)。それをしっかりと完成まで持って行くのがプロだと思うんだけど、この作品は素人が物語を書いてみたは良いが、設定だけで限界になって途中で無理矢理完結させた、っていう表現がしっかり来ると思う。
読んでて、ああこれ制作者も微妙なの出来上がったなって思ってるだろうけど、これ以上はどうにもならなくて雑に纏めたなって言うのがヒシヒシ伝わってくる。
あと原画もうすこし何とかならなかったのかな。
バトル物なのに無駄にお色気に寄ってるから不自然な爆乳キャラ多すぎて違和感凄い。
伊紗奈に関しては如何にも真面目そうなキャラなのになんで制服があんなに臍を出してるのかも意味不明だった。
とにかく全体的にツッコミどころが満載だった。
設定が良いだけに色々と勿体ないなと。
それと、とにかく誤字が多い。
これはクリエーターのセンスの問題じゃ無く、時間をかければ誰でも出来る作業だからせめてこれくらいはちゃんとやって欲しい。
男声優もバトル物にそぐわないキャストが多かった。
もう少し迫力有る声の人は探せなかったのだろうか。
propellerの遺作になるのでは無いかと心配になる1作だった。
今の時代色々厳しいのは分かるけど流石にこれでは・・・。