褐色の魅力に気付かされた作品。上目づかいの眼力がすごい。廉価版作品なのに登場人物を多くしすぎて広げた風呂敷を畳み切れなかった感が大きいが、単なる抜きゲに終わらせずにちゃんとストーリーを作ろうとしていた意気込みは買いたい。主人公があくまでママ狙いなところが特に良かった。こういうバーバママみたいな肉感的な体型も魅力的である。
ただいま絶賛積みゲ崩し中にて、本作をプレイ。
すでに2年も積んでるところに反省。
本作は、魅力的かつインパクトある登場人物が多数登場するにもかかわらず、メインキャラ以外に立ち絵があるのが主人公の級友ひとり(しかも差分も無い1枚絵のみ)しか居ないという手抜き感が惜しい作品である。
声は無くてもいいから、立ち絵やCGくらいは用意して欲しかった。
単に背景画のままテキストだけで話が進んでいくため、斜め読みをしてると『こんな設定あったっけ?』『なにこの唐突な展開?』となり、プレイヤーが置いてけぼりになりかねなかった。
また、本作は定価2,800円の廉価版作品にもかかわらず、意外に壮大なストーリーを作ろうとしており、いろいろと足りない点が出て来るのは当然である。せめてミドルプライスだったらもう少しましな仕様に出来たかもしれない。そういう点でも惜しい作品である。
<足りなかった点>
・褐色団地、褐色喫茶の全景が無い。そのため、どんな舞台なのかが想像がつきにくい。
・メイン登場人物の全身像が少ない。そのため、ママがどのくらいの迫力なのか、娘がどのくらい小柄なのかが想像がつきにくい。
・団地商店街の人々、親衛隊、NBK48、HYK48、悪の組織の親玉、主人公の父親、などのCGも立ち絵も無い。登場人物を多くするなら絵は必要である。テキストの羅列だけで済ますには風呂敷を広げすぎている。
・褐色にこだわっている割に、カレーやビーフシチューの画像が無い。作品のテーマとして重要であり、入れて欲しかった。
・娘が「もどき」としてママは違うのか? また、「もどき」であり続けようとして娘が日焼けサロンに定期的に通っている的なエピソードが無い。また、「もどき」であろうとした明確な理由も描かれていない。
・サイン会でのママの変装姿は見たかった。
・ママの服装のバリエーションが少なすぎる。
<良かった点>
・主人公があくまでママ狙いなところ。「BBA!結婚してくれ!!!」のシーンが最高だった。
・ほぼ一本道シナリオなところ。時間稼ぎの無意味な選択肢が無いところが良い。
・主人公の褐色に対するこだわりの大きさが登場人物の多さに比例するかのようなシナリオ。ただし、人物のCGや立ち絵が無く世界観の大きさがわかりにくいところが残念。
・CG・立ち絵全般。褐色キャラの眼力の鋭さを上手に描いていた。しかもぶっかけシーン完備でいやらしくて良い。
・バカゲーに徹しているところ。
・ママのCV手塚りょうこは平常運転。
・立ち絵+CG 16点/20点
・設定(作品世界観) 12点/20点
・シナリオ 14点/20点
・音楽 12点/20点
・声優 16点/20点
●合計70点