エスクードには、「ポスト・アリスやソフトハウスキャラ」を狙って欲しい!!(その①)(この作品と似た世界観のレベルジャスティス・エスカレイヤー(ハルカ)の評価を入れましたので、2008年春の入力済みの評価を補足・修正しました。)
別に変身ヒロインや戦隊モノが特に好きというわけではないんですが、自分でも驚くほど夢中になってプレイした作品であり、名作として押したくて仕方がない作品。
変身ヒロインモノとして見ればアリスのエスカレイヤーがプレイ済み75点評価。また、悪の秘密組織モノとして見れば、ソフトハウスキャラのレベルジャスティス(以下LJ)がプレイ済み79点評価なんですが、その私が95点という高得点を付けたのは、「上記2作品双方の要素(プレイヤーの分身が所属する悪の秘密組織サイドからの視点と、変身ヒロインサイドの視点)がしっかり描かれている点。」と、「それを成り立たせる為に、ゲーム性・シナリオ・エロという各要素がしっかり補完し合って完成度を高めている点」為です。
● 得点合計95点(各項目の詳細は下記に)
●シナリオ&キャラクター(注・ネタバレは避けているつもりです。)
プレイヤーの分身たる主人公は二人。
一人は悪の巨大組織の若手エリート幹部。(悪の組織は、LJと似た感じでバカでベタなノリながら、しっかり描かれています。LJと違うのは「巨大組織」という事で、世界を制服していく感じと、組織内で階級をのし上がっていく感じが楽しめます。悪の幹部や下っ端のキャラクター性、組織性、世界征服の野望といった王道の構成って、ヒーロー・ヒロインものの最重要項目だと思うので、ここは◎)
もう一人は、ヒロインの日常生活のクラスメート(無力な一般人。)という2者の視点でプレイ。
ヒロインもこれまた、強気頑張り屋系と優等生タイプ一人ずつのこれまた王道。(優等生タイプはオープニングで捕獲済みで物語が始まります。)
シナリオですが、バカゲーテイストながら、展開でそれなりにシリアス分も見せるというしっかりした内容に驚き。(泣きゲーとかと比べたらダメですが。)
2人の主人公視点&ヒロイン捕獲→脱走→捕獲を繰り返す構成の為、メインヒロインの学生としての日常生活(世を忍ぶ感)が適度にあり、ヒロインの内面(捕らわれのパートナーへの思い。闘う事への葛藤など)・調教による変化等もがしっかり描写されてキャラクターが立ってきますし、エロ分向上にも一役買っています。
またこれらの設定は、各エンド(ヒーロー・ヒロインモノの「お約束」を押さえた正・悪織り交ぜ6個か7個?)に見事に絡んでくるところも良く、個人的に予想外展開もありしっかり「楽しめ」ました。
ただ、悪の巨大組織なのに前面に出てくる幹部が少ないのが少し残念。
●ゲーム性
ゲームの流れとして、①制圧パート(ヒロインの日常生活などが描かれるストーリーパートも)→②戦闘パート→③調教パート→④ヒロイン逃亡して①へ を繰り返す感じですが、私はこの作品のゲーム性(というかシナリオ面も含めた構成)は「大絶賛」します。
各ゲームパートに、アリス・キャラ・エウシュリー等ゲーム性を売りにしているメーカーの作品ほどのボリューム(自由度・戦略性・やり込み要素)はありませんし、調教パートも調教メインタイトルのそれに比べれば劣ります。(ゲームパートのボリュームイメージとしては、LJ>本作>エスカ・ハルカ)
では、なぜ大絶賛かと言えば、「各パートの作業量・難度のバランス・シナリオとの両立感」が秀逸と感じたからでしょう。
① 作業量 楽しめるゲーム性はしっかり在るレベルかつ、作業感を感じさせないボリューム。(例えば、ガキの頃のように経験地上げの為に何時間も戦闘とか、この年になって無理。)
また、戦闘パートは、こちらが複数パーティ対敵一人というのが、悪者らしくてヨイじゃないですか!パーティメンバーも個性ちゃんと在る点&怪人能力やアイテム(調教パート用アイテムと戦闘用アイテムがある)使用で戦略が楽しめますしね。
②難度 初回では途中で詰まってやり直さざるを得ない。逆に前半頑張りすぎると後半目をつぶっていても勝てるヌルゲーと化す作品が結構ある中で、私の場合、2周目以降はともかく一周目は最後まで絶妙難度。(例えば戦闘パートの怪人能力の成功率とかも実に素晴らしいバランスなのです。)
③シナリオとの絡み(ゲーム構成) キャラや年末アリスのようにゲーム性に重点を置いた作品も大好きなんですが、このように幾つかのゲームパートを複合的に利用し、かつゲーム性とシナリオの両立という絶妙のバランス感がある作品は他に私は知らず。(あと、ヒロインを最初から最後まで調教メインのゲームとか、よほど何か光る所が無ければともかく、私には苦痛でしょうがないのです。)
● エロ
こちらも購入前の予想に反してすごくエロいです。
絵は好み分かれそうですが、ここでも2者視点(悪→捕らえたヒロインを調教で悪のエナジーを少しずつ注入。正→逃げ出して来たヒロインをHによって悪のエナジー浄化)により、純愛系と陵辱系2方面。メインは陵辱系の調教パートですが、ボリューム・質(テキスト・ボイス・差分)とても高品質です。主人公が怪人能力を取り込んでのHなどヒロインもののお約束はしっかり実装して、「俺が」正義の変身ヒロインを犯してる感(陵辱はあってもエスカやハルカにはここが弱い。)ありますし、日常生活パートが入る構成がここでも生きて、ヒロインが墜ちて行く様子や(悪の方の)主人公に芽生える恋愛感情的なものが見え隠れするようになっているなどヒロイン描写がとても丁寧なのもエロさを向上させていると思います。
(これらによって調教タイプのゲームは苦痛になりがちな私でも、1週目はしっかり楽しめました。)
もう一人のヒロインが簡易調教である事と、無表情ツン系参謀副官などのサブキャラのH量が少なめといえば少なめな所で、人によってはマイナスかもしれません。
●音楽 特に名曲があるとは思いませんでしたが、変身ヒロインテイストを演出してくれる曲ばかりです。
●ボイス エロシーンはもちろん、悪の組織の下っ端までバンバン話します。
声優の質も男女いいので文句無し。
●システム 全体的に大変快適。既読も高速化ではなく、クリック一つで完全なスキップ出来るのはとても良いです。2周目以降に別ENDを目指すとき◎。惜しむはセーブ画面のコメント入力欄無しですかね。(このメーカーの特徴な気しますが、回収が結構大変なのでその時の為にもなおさら)
●その他
現在(2008年春)入手しやすく中古のプライスも良し。このジャンルとしての最高峰だと思います。(そこまで手を出してないジャンルですがこう言い切る評価!)
この作品は個人的に重箱の隅をツツク位しか文句の付けようが無いのですが、同社の「ワンダリングリペア」「ふぃぎゅ@」「英雄×魔王」等、業界トップブランドクラスに負けない独自のアイデアがしっかりあるのに、何かしら惜しい部分が合って高評価逃してる作品ばかりだと思うんですよ。
今度の10周年記念作品、すごく期待してます。