その花シリーズでは一番の出来。得点はお気に入り補正有り。
その花シリーズ第3弾。
このシリーズで一番のお気に入り作品です。
素直になれないツンデレ貧乳キャラの問題児玲緒(れお)と
優等生で何かとそんな玲緒の面倒を見る麻衣(まい)のカップルが主役。
麻衣が玲緒をからかい、それを聞いた玲緒が真っ赤になりながらツンデレな反応を示し、
それを見た麻衣が「玲緒可愛い~」といって抱きつくという黄金コンボは何度見ても飽きません。
玲緒と麻衣のキャラデザも好きですし、玲緒役の杏花さんのボイスと麻衣役の和泉あやかさんのボイスもピッタリ。
このカップルは百合ゲーの中でもトップクラスに好きですね。
シナリオもその花シリーズでは会心の出来。
カップルが成立してH開始まで20分ぐらいと、前2作品に比べて両想いになるまでの展開が、更に丁寧になってます。
玲緒の勢いまかせな告白シーン、
それを受けて戸惑う麻衣に適切なアドバイスをする優菜さん、
自分の気持ちに気づいて玲緒を受け入れる麻衣と
展開こそやや早めですが、ずいぶんまともな流れになってます。
オナニー目撃して、そのまま告白、即Hという1作目と比べると雲泥の差ですね。
カップル成立後はイチャイチャしてHするだけ……というわけでもないのが、この作品の良いところ。
麻衣が自分以外と仲良くしようとしない玲緒を何とかしようと
強引にクラスメイトと無理やり引き合わせるのですが、
素直になれない玲緒は周りに噛み付いてしまい、気まずくなってしまいます。
無理にクラスメイトの輪に入れようとした麻衣が反省し、玲緒に謝ろうとするところで、
玲緒が素直に自分の気持ちを麻衣に告白するシーンは、その花屈指の名シーン。
以下そのシーンの玲緒の台詞を引用
「どうやって友だちになればいいか、わかんないの。同級生と、どうやって接するのか……わかんないの」
「昔からこうなの。この容姿でこんな性格だから、みんな遠巻きでわたしを見ているだけだった。
だから、最初は麻衣が怖かったの。ワタシを怖がらずに近づいてきたから。今までそんな子、誰もいなかった」
「未知のモノや理解できないモノは怖いでしょう? だから転校したての頃は、いつも以上に声を荒らげた。
それなのに近づいてくるんだから、参っちゃうわよ。そんなんだから、アンタが気になっちゃったのよ」
「アンタに会うまで、親友なんていらないと思ってた。友達だって必要ないと思ってたの。
ううん、いらないと思うようにしてたの。だって出来なかったんだもんっ。
だから、誰かに距離を置かれる前に、突き放してたの」
「でも……違う。ワタシは……多分他の誰よりも、麻衣のような存在が欲しかったの。
友達が……親友が……本音で話せる人が欲しかったのっ」
「だから……今日のはワタシが悪いの……辺り構わず突き放すのは、ワタシが弱いからなの」
「こんな事、誰かに言ったのは初めて。恥ずかしいから誰にも言わないでね」
ヤバイ、玲緒が可愛すぎる。
麻衣じゃなくても抱きしめたくなる。
他にも、前作で出てきた楓ちゃんが登場したり、二人の会話に転校生の紗良の話題が出てきたりと、
その花シリーズの世界観が少しずつ広がり始めてるのを感じられます。