百合ゲーの入門用としてはこれが一番。絵は綺麗で女の子も可愛いし、百合要素以外にも伝記モノとして楽しめる。
百合ゲーというのはそもそも数自体が少ないんですが、
その中で質も結構バラつきがあります。
シナリオはいいんだけど、絵がイマイチだとか、
絵もシナリオもいいんだけど、ゲームシステムが面倒でプレイが苦痛だったり。
他にもHシーンがめちゃくちゃ薄い、男とのEDがある、
イチャイチャしてるだけでシナリオはあってないようなもの……など、
何らかの欠点を持ってることが多いです。
そういった百合ゲーの中で、最も欠点が少なく完成度が高いのが
この『アカイイト』だと思います。
絵は綺麗ですし、出てくるキャラも魅力的。
シナリオは伝記モノとして面白く読み応えがあり、盛り上げてくれる音楽も良い。
コンシューマーゲームなのでHシーンこそ無いですが、
代わりにある吸血シーンが妙に艶かしくてエロいです。
システムはCGモードや回想モード、既読スキップやバックログなど
必要なシステムは大体揃ってますが、
サウンドモードが無いのとセーブデータが20までしか作れないのが残念。
分岐図や用語集、起動時間によって変わるタイトルボイスや
キャラごとに用意されたシステムボイスなど、おまけ要素は充実しています。
更に公式サイトではWebノベルが公開されていて、(髪長姫はお勧め)
ゲームプレイ後のお楽しみもあります。
EDが32もあって分岐も複雑なので、攻略がかなり面倒なところと、
百合要素が薄く、せいぜい友情止まりなのは人によっては合わないかもしれません。
前者は分岐図の助けがあるとはいえ、攻略サイトを見ないとコンプは難しいです。
後者は女の子同士がイチャイチャするのを見るのは好きでも
あんまりガチなのはちょっと……という人でも受け入れやすいということで、
それほど大きな欠点ではないと思います。
完璧というわけではないですが、総じて完成度が高い百合ゲームの名作『アカイイト』。
百合ゲームに興味を持ってプレイしたいんだけど、
どれがいいのかわからないという人には、まずはこれをお勧めします。
以降はキャラごとの感想を。(ネタ多め)
思いっきりネタバレがあるので、未プレイの人はお気をつけ下さい。
羽藤 桂(はとう けい)
主人公。松来未祐さんのボイスといえば、桂というぐらいお気に入り。
周りの女の子に大事にされる、ちょっと(かなり?)天然ボケなお姫様キャラ。
基本的には受けだけど、時には攻めも出来る良主人公です。
ただし、選択肢を間違えると、あっさり死んじゃいます(笑)
ゲームをコンプしようとすると本当に何回死んだかわからないぐらい、あっさり死んじゃいます。
そんなひ弱な桂ちゃんが別人のようにたくましく成長するのが、鬼切りの鬼エンディング。
鬼切りになった桂ちゃんがサクヤさんを従え、鬼相手に強気な台詞を述べるシーンは、
普段の弱々しい桂ちゃんとのギャップと相まって、すごく印象的。
個人的に一番大好きなエンディングです。
ユメイ
神秘的な風貌と皆口裕子さんの落ち着いた声に騙されてはいけない。
中身はちょっと危ないぐらい桂ちゃん大好きなユメイさん。
桂ちゃんの身体をタオルで拭いてあげる時はわざわざ浴衣をはだけさせ、
桂ちゃんの血なら鼻血だろうが気にせず吸い、
地面に飛び散ってようが這いつくばって吸い、
桂ちゃんからの電話は鳴った瞬間にワンコールで取る(ドラマCD『京洛降魔』参照)。
ユメイさんはそんな感じのとっても素敵なお姉さんです。
若杉 葛(わかすぎ つづら)
ブラックロリ。
結構ハードな過去のせいか、内面は結構ドライで黒いです。
でも、本当は良い子。
葛の吸血シーンでは桂ちゃんの貴重な責めシーンが見られます、尻尾なでなで。
釘宮ボイスで百合というのは結構珍しい気がします。
浅間 サクヤ(あさま さくや)
頼りになるお姉さん。
戦闘力はたぶん作中最強。
でも、メンタルはかなり弱く、寂しがり屋。
そんなところが可愛い人です。
千羽 烏月(せんば うづき)
とってもクールな鬼切り役の烏月さん。
ガール・ミーツ・ガールの王子様役。
戦闘力は高いはずなんだけど、
作中ではそれ以上に強い人が多く、結構負けちゃうシーンが多いので、微妙にヘタレな印象が……。
会って数日しか経ってないはずの桂ちゃんを命を掛けて守っちゃうのは、
あまりに一途で真面目過ぎる性格ゆえなのか、
はたまたそうさせてしまう桂ちゃんの守ってオーラが凄いのか……謎。
ノゾミ・ミカゲ
二人で何度も桂ちゃんの血を狙って襲ってくる、Hシーン担当キャラ(嘘)
ノゾミはちょっとおバカでSなツンデレいじめっ子。
ミカゲは……。
この二人はメインじゃなくサブキャラなので、あんまり語ることがないかな。