惜しいエロゲだった
本作はローマ帝国からの独立をしたパルミラ帝国を舞台としており、史実系のエロゲだと思って差し支えないと思う。
総合的には佳作に一歩及ばずだが、やることに損はない作品という感想。
ライターさんの別作品であるSilvery White(前作)がいたく気に入ったため今作をプレイしたのだが
あちらのほうが出来が良いと感じる。
長さは古いエロゲの中でも短く感じられるものであり、面白かったものの終盤失速してしまったため
非常に残念な作品になってしまった印象。
本作品は主人公がより良い結果を求めていくために3回の周回+αの形をとっているため、前の周回では
打ち切りのような終わり方になってしまっている。元々史実を扱う場合はやはり難しいのか、史実を
大事にするためなのかそこは判断がつかない。一応+αの中で史実ルートと言われる存在もある。
ライターは説に肉付けしていくのが好きなのか今作もその形をとっており、前作はやりたいことをやった後に
このような説が根本にあって作りました。という説明を最後にしておりそのスタイルは非常に楽しく熱量を
感じられてよかったが、今作は周回の中でそれを行っており、そのスタイルは史実をしたいのか作品の補足を
したいのか中途半端に映った。
作品の中の選択肢は昔のエロゲらしく遊びがあり選択肢も意味のある考えさせられる選択肢だったりして
きちんと遊んでる感が出るのは好印象。
エロシーンに関しても好感度は高いしキャラクターにも愛着があるため、使えそうなのに一部声優&音響が原因か?
はあまり良くないためギリギリのラインで使えないレベル。
キャラクターとしては一番バトが良かった。
細かい事を気にしない性質の私でもちょっと気になる現代描写はあったり、誤字やキャラクターの間違いが少し残っているのは愛嬌か。
あと、よく地図を出しながら説明してくれているのは理解の促進につながるため◎でした。
時間的制約のせいなのか主人公周りの設定である品陀和気命だったり宿禰?だったり、アグリッパだったりの説明は
まるでなかったためもったいなかった。