寝取らせゲーとしては×、下品エロは○
設定、話の流れはまんまAutobahnの『妻陥落』。でもまあ、パクリというより『妻陥』はも
う妻寝取らせの教科書みたいなもんで、こうしとけば間違いないっていうお手本になって
るのかな。なので、導入に関しては有無を言わせない強さがあるやね。さらに、その後の寝
取らせHシーンではピンポイントらしい、ド下品なハードエロが展開されていくので肝心
の部分ではしっかり差別化もされていると思う。
ただ、下品エロは下品エロで好きなんだけれど、本作のようにヒロインを足蹴にしたり便所
扱いしたりするやり方は、寝取らせ（寝取られ）とはちーと相性が悪かったかなと。エロ漫
画とかでも、そういう風に寝取ったヒロインを奴隷扱いしたり、男たちの性処理便所に堕と
したりするようなものが結構あるけど、NTRの興奮って何よりも大切なかけがえのない女性
が奪われるからグッとくるわけで、ヒロインの価値を下げる見せ方というのはそれを台無
しにしてしまうと思うんよな。つまり、「ヒロインの価値が下がる」→「奪われて悔しさを
覚えるかけがえのない女性ではなくなってくる」→「どうでもいい女が犯されてもどうでも
いい」って感じで。上手いNTR作品だとその辺りをよく分かっていて、例えば最近、成コミ
化もされた山雲氏の『クローゼット』なんかは、寝取り男の知人の不良が「俺らにもやらせ
ろよ」って割り込んでこようとしたけど、「極上の女であるヒロインをお前らなんかにやら
せるか」って感じで拒否ってたじゃん。そういうことなんよ（そこでヒロインを皆の共有便
所みたいにしてたら、一気に駄作化してたと思う）。そうやってヒロインの価値を高めれば
高めるほど奪われた時の悔しさや興奮がアップするし、逆に下げれば下げるほどどうでも
いい女化してNTRとしては致命的になると。ヒロインの価値を貶めないハードエロってい
うのは――本作に限らず――なかなか難しいとは思うけど、頑張ってほしいところ。
あとヒロインの言葉遣いが現実味なさすぎだったのもアレ。皇室のお嬢様かな？ まあ、そ
いういうファンタジーなヒロインが好きな人もいるだろうし、寝取らせもおまけと考えて
下品エロを楽しむものかしらね。アヘアヘおほぉ系の直接的なエロさは、文句なしでバッチ
リです。