前作のようなクソ詐欺ゲーではないけど、駄作じゃ
まず話は、天上界と地上界に分かれた世界で、天上人の娯楽のために
地上人の主人公たちが命がけのサバイバー(懐かしのテレビ番組)を
させられるって感じ――世界観的には『銃夢』と『トライガン』を足
したようなふいんき。
ただ、話や設定にこだわるのはいいんだけど、それをまったくと言っ
ていいほど活かせてないッス。本作には行動を共にするヒロインが4
人(天上人側にも2人いるので計6ヒロイン)いて、選択肢次第で各ヒ
ロインルートに分岐するんですが、どのルートを進んでも起きる出来
事はほぼ同じな上にエロの内容も一緒。ヒロインを変えて話を進行さ
せてるだけで、実質1ルートみたいなもんス。例えば、ある選択肢で
「セリシアと行動する」を選ぶと、その後豚人間による凌辱が発生す
るんだけど、それは他のヒロインを選んだ場合でも同じ。選んだヒロ
インが豚人間に凌辱されるの。対象となるヒロインが変わるだけで、
その後の流れはみんな一緒ってことッス。物語的にはさ、何が起こる
か分からない命がけのサバイバルゲームを見せて、プレイヤーにハラ
ハラドキドキしてもらおうってのが狙いじゃないの? どのルートを
進もうが展開は同じなんで最初のプレイ以外、先が見えちゃってて超
つまらなかったんですが、、(豚人間だけじゃなく、スライムや虫な
んかにも犯されるんだけど、それぞれでヒロインだけ変えた同じシチ
ュのエロを4回も見せられるんだぜ? 作ってる時にこの構成はないっ
て思わなかったのかな……)。あと、幼なじみのセリシアは序盤に主
人公とのエピソードがあって、まあまあヒロインとして成り立ってた
けど、他の3人(レイシー、ココナ、マリエル)は初対面の状態でいき
なりサバイバーやらされるので、主人公との関係性が一切ない彼女た
ちが凌辱を受けてもクルものが全然なかった――見ず知らずの他人が
犯されてるようなもの。
んで、天上人側のセリーヌについてはセリシアルートの最後に分岐す
る形でおまけみたいなもんだし、ミチコルートは話をはしょってエロ
尽しって感じだった。
怪物による凌辱エロに関しても「ひぎぃ! いやぁ! 痛ぃっ!」ば
かりで、そこからの広がりも全然なくすげえ単調だった。ひたすら、
【犯された】→【ボロボロになった】→【何とかゲームをクリアした】
→【翌日】→【犯された】→【ボロボロになった】→……の繰り返し。
セリシアとか主人公を密かに想ってるって設定があるのに、凌辱シー
ンでそれを活用しないとか意味が分からない。「トウゴ(主人公)、
ごめん……あたし犯されちゃう……」みたいなセリフや心理描写をモ
リモリに盛り込んでこそだろうに。犯されても翌日にはケロッとして
るんで、快楽で狂っていったり、堕ちたりする描写&展開も皆無だし。
ホント、「ひぎぃ! いやぁ! 痛ぃっ!」しか言ってないつまらん
エロ。それと、今回は聖少女ゲーではおなじみの拷問器具系のプレイ
がほぼなかった。えぇ……――モンスター姦と主人公とのHが半々く
らいで、全部で60シーンってとこ。
個人的には全ヒロイン、ブリブリしてくれたのが唯一の救い。『ルー
ドネス』以降では最もブリブリシーンが多いので、聖少女のブリブリ
さえあればご飯三杯余裕でイケるぜって人なら、それなりの満足感は
得られるかも……。初めに入ったミチコルート(つか、自分を含め聖少
女ファンの多くが麻理絵奥様や美加子とかのババア好きなんだから、
もっと年上ヒロイン枠増やせばいいのに)の最初のSEXがさ、いきなり
ブリブリだったんで「おお、これはきたか!」と思ったんだけどね、
以降は普通のSEXばかりで尻すぼみだった――全体的なエロの過激さ
は『P/A』以上、『ルード』&『ドミ』以下ってとこ。
まあ、DEN.と和泉万夜のコンビではこんなもんなのかな……。今回も
絵だけゲーってことでよいと思います(聖少女絵じゃなかったら-20
点。