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Fatmanさんの女系家族III ~秘密HIMITSU卑蜜~の長文感想

ユーザー
Fatman
ゲーム
女系家族III ~秘密HIMITSU卑蜜~
ブランド
シルキーズ
得点
70
参照数
1885

一言コメント

アダルトな萌えゲー。シリーズでは一番好き♥

長文感想

唐沢島――そこは日本有数の富豪・唐沢喜一郎が、一代で築いた海に浮かぶ城。
しかし、彼は跡取りとなる男児を残すことなく突如この世を去ってしまう。
そして、唐沢家の財産と女を求め、最悪の人間が島へとやって来る。
その男の名は伊丹義隆。唐沢四姉妹の長女・永遠の夫であり、喜一郎の元右腕。
あらゆる悪事に手を染め、さらには自分の両親を死に追いやったこの男に鉄槌を下す。
それが、伊丹の唯一の部下として島に同行する主人公・橋詰大樹の悲願だった――。

というような前フリから、本作の物語はスタートします。
莫大な遺産の相続を巡る骨肉の争い、邪悪の権化・伊丹の野望、
一切姿を見せない唐沢家の現当主で死んだ喜一郎の妻・彩子の正体、
ひとり復讐の機会を窺う主人公・大樹、
そして日を追うごとに回数が増え強くなっていく頭痛……。
陰謀と欲望が渦巻く孤島の館で繰り広げられる濃密なサスペンスドラマ。
もうね、アレですよ、この設定からしてワクワクがハンパないわけで。
自分みたいな流行りに乗っかれない古いタイプのエロゲオタにとっては、
心の底から待ち望んでいたジャンル・系統の作品でございます。

んで、実際の内容のほうはというと、まず登場するヒロインたちがすげー魅力的ッス。
にっくき伊丹の妻で大樹が密かに慕う唐沢家の長女・永遠。
清楚で奥ゆかしい大和撫子の象徴のような彼女ですが、
その体は女を調教することが趣味の夫によって、すでに開発済み。
よく凌辱ゲーの冒頭で、調教師の主人公が性奴隷にした女とSEXしてて、
「クックックッ……この女にも飽きてきたな……そろそろ次の獲物を~」とか言ってるじゃん?
まさにそれ。自分の場合、女を堕としていく課程と同じくらい堕ちた後の描写を
重視してて、加えて寝取られやビッチ好きってのが大いに影響してると思うんだけれど、
性調教を受け開発されきった女ってのにものすごくときめいちゃうの。
でも、一般的なそれらの作品は女を堕とすことのほうに重点を置いていて、
大概完堕ちを達成した瞬間にTHE END。上でも少し触れたように、
調教済みのド淫乱女なんてのは名無しヒロインでちょろっと出てくる程度だから、
常々不満に思ってました。「ビッチ化したヒロインの姿をもっと見せてよ!」って。
その願いがね、ついに叶ったのだ。唐沢永遠……なんてステキな女性でしょう。
普段の気品溢れる立ち居振る舞いからは1ミリも連想出来ない、
ベッドでの獣の如き乱れっぷり。そして、男を射精に導くためだけに
作り替えられた極上のエロボディと、数多の男たちに仕込まれた性技の数々。
マジでツボ! 超ツボ! ULTIMATEツボ!
「抱かれて……誰彼構わず簡単に喘いでしまう事を……貴方に知られたくなかった……」、
「……夫が連れてきた見知らぬ男を相手にする時も……怪しげな薬を飲まされ、
我を失うほどはしたなく乱れて相手を喜ばせてきました……」、
「好きでもない男に犯され……いやらしく乱れた私の姿を見せて……
それを見て興奮した大樹さんに、沢山犯されたかったんです……」
――こんな名台詞がモリモリ。いやぁ……ホント素晴らしいネ!

また、次女の紫衣、メイドの茉莉子のキャラもバツグンによかった。
典型的な高飛車お嬢様の紫衣は、いつも好き放題振る舞ってるんだけど
(とくに大樹に対して辛く当たる)、じつはかなりの努力家で才気溢れる女性。
でも、完全無欠系の隙がないタイプではなく、どこか抜けたところがあって、
その危なかっしさがチャームポイントというか、とっても庇護欲をそそるの。
「ああ……この女は俺が守らなきゃ。幸せになってほしい」って感じで。
あと、表情と感情表現が豊かなところも彼女の魅力のひとつ。
怒ったり、笑ったり、恥じらったり、パンチラしたり、おっぱい押し付けてきたり……。
まるで無邪気な少女のようだーね。外敵や世間の衆目から唐沢家を守るために
虚勢を張っているけれど、ホントは素直でまっすぐないい子なんです、はい。
永遠に勝るとも劣らない、本作の看板ヒロインでございます。
そいで、茉莉子のほうはですね、完全に自分の趣味ッス。
身長168cm&バスト91cmの絶品ボディを持つ、陰険メガネ。
そのビジュアルとキツい性格がモロ好み♥ あーこんな女とSEXしてえなぁ……。
「このクズが! 死ね、便所虫野郎っ!!」とか罵られながら、オチンチン踏まれたいです☆

最後になっちゃったけど、三女の杏里と四女の綺羅も決して悪いヒロインじゃなかったス。
杏里は、礼儀正しく家事炊事も完璧にこなす良妻賢母タイプ。
ただ、何を考えているか分からない不思議な雰囲気を持っており、
加えて過去にあった衝撃的な出来事のせいで大半の記憶を失ってる。
彼女は物語的な観点から見ると、最重要と言ってもいいくらいの人物で
ルートによっては最大の障害として大樹の行く手を阻む存在に。
カミソリのような鋭さと、触った瞬間に壊れてしまいそうな脆さ。
そんな彼女の危うくも儚い美しさは、好きな人にはたまらないと思うし、
自分の琴線にもビンビン触れました。記憶を取り戻した杏里が、
大樹のことを「たっくん」って呼ぶのはマジで反則すぎw
綺羅はねー……まあ、見た目通りかな。ロリ向け。
作中では最初、痛い子として扱われてるけど――自分を名前で呼んだり、
初対面の大樹を“お兄ちゃん”って呼んだり――それは彼を油断させるための演技で、
素は結構抜け目がない性格をしてる。でも、腹黒、したたかっていうのではなく、
“一番年下で立場の弱い自分が、大好きな姉たちを守るにはどうしたらいいか”が
彼女の行動の基になっているので、いじらしい感じはよく出てると思います。

ここまで本作に登場するヒロインたちの魅力について書いてきましたが、
それはやはり市川小紗の素晴らしいキャラ絵があったからこそのものです。
流麗な曲線の美しさ、肉感的な女の肢体、そして業界でも最高水準のelf塗り。
正直、私はこの絵を見られるだけで幸せな気持ちになっちゃう。
それだけにねー……本作にもしアニメーションが搭載されてたら、
75点なんて中途半端な点数じゃなく、80点代……いや、90点付けてたかもしんない。
騎乗位でダイナミックに尻を振る永遠、102cmのバストサイズを誇る紫衣のパイズリ、
バックで突かれ善がる茉莉子の痴態……。ただでさえ極エロなCG/シーンなのに、
それらが滑らかな動画になってたら……ゴクリ。想像するだけでたまらなくなっちゃう!
アニメ有なら、ヌキの面でもテッペンを狙えたと思うぽ。

そして、肝心要のストーリーについて。個人的には満足感のほうが大きかったッス。
ただ、物足りない部分がいくつかあったのも確か。
まず、一番言われているっぽい本作の尺に関しては、決して短いということはありません
――オールクリアまで15時間くらいかかった。平均的なフルプラの尺かと。
では、どうしてそのような印象をプレイヤーに与えてしまったかというと、
話の構成の仕方がちょっと悪かったんだと思う。例えるなら、うーん……そうだな、
余裕で2クール分はあるアニメの原作を無理やり1クールに押し込んだ感じ?
2クール分を1クールで消化しないといけないから、とにかく展開が駆け足みたいな。
実際、本作の物語はゲーム内時間(日付)で2~4日しかなく、そのため、
朝、永遠の部屋でイベント→問題を解決して廊下に出ると紫衣と遭遇しイベント→
やっと自室に戻ると今度は綺羅がやって来てイベント→続けて杏里とのイベント→
ようやく一日が終わったと思ったら茉莉子が訪ねてくるイベント……
といった感じで間がなく次から次へとイベントが発生するの。
不自然なテンポのよさというかね……あまりにもサクサク話が進みすぎるのです。
イベントの数はそのままでも問題ないので、ゲーム期間を2週間くらいに設定して、
もう少し間を取りつつ進んでいく形だったら、印象はガラッと変わったと思います。

あとはラストの展開だね。主人公の性格から考えれば、まあ納得だし、
綺麗にまとまってはいるんだけど、もうひと声欲しかった。ちょい盛り上がりに欠けただ。
例えば、最後の選択肢次第で実際に薬漬けレイプされちゃうBADがあっても
よかったと思うし、将来を誓い合ったヒロインを伊丹に壊され、
大樹が復讐の鬼と化す展開とかもあれば、もっともっと燃えられたんじゃないかなーと。

まとめだーよ。
島を出ていた伊丹が戻ってくるまでは、スリリングな展開は少なめだけど、
全体的にインモラルしてたし、ちょっとしたミステリ感もあってね、
館モノ好きならまず間違いなく楽しめるんじゃないかと。
ただ、ストーリーよりもヒロインたちの魅力のほうがだいぶ勝っちゃってるので、
“大人向けの萌えゲー”といった認識でプレイするとよいかもしれません。

攻略順アドバイス! 
メインルート→ヤク中ルートがオススメ。
先にヤク中のほうへ入っちゃうと、いろいろネタバレするッス。
アスピリンは飲むな!

寝取られ興奮度:1
(※自分がどれくらいドキバクしたかを5段階で評価)