めちゃくちゃ評価の難しい作品だにょ～
本作は、完全にシナリオ（泣き）ゲーです。そして、そのシナリオの完成度が非常に高い。
愛するふたりの女性をどちらも大切にしたい、けれど選ぶことができるのはひとりだけ……。
主人公の苦悩やジレンマがめちゃんこ伝わって、感情移入しまくりでした。
私はこういった映画的というか、ドラマチックなストーリーが大好きだし、
実体験とリンクする部分もあってトゥルールートではマジで目頭が熱くなった。
失ったものは二度と取り戻せない辛さ、切なさ。それらがもたらす心の痛み。
プレイヤーの感情をここまで揺さぶった時点で、制作者の勝ちだと思います。
ただ、ユーザーは本作に“泣き”を求めていたのでしょうか。
少なくとも私は違います。アトリエさくらの作品は、“抜き”を求めて買っているのです。
例えば、Keyの作品を買ったら中身がアヘ顔＆淫語全開奴隷調教ゲーだった――とかなった場合、
それがどんなにエロエロで素晴らしい出来だったとしても、
感動ストーリーを期待して買っているファンにとってはブチギレものじゃないッスかね。
ちょっと極端ではありますが、そーいうことです。
『他男3』の感想でも書きましたが、私はぴこの字信者です。
世界中の絵師の中で、ぴこの絵がいちばんエロいと思っています。
実際、『他男3』ではワンシーン進めるごとにフルボッキ状態で、
その度に抜きまくり、クリアまでにものすごく時間がかかりました。
そんな私が！ ぴこ絵というだけでエテ公になる私が！ 本作はたった1回しか使えなかった!!
それも、全クリしたあとの回想シーンで無理矢理です。
泣きストーリーに、エロい気分も、絵の魔力も、すべて殺されてしまいましたよ。
まあ、しかし彼の絵があったからこそ、シナリオがより活きたことも確か。
エロ抜きにしても、超絶に上手いことは間違いないので。
あーそれと、一点だけ。
朋香の寝取られシーンは主人公の悪夢という形で描写されていくのに、
Hシーン中の地の文が、朋香視点なのっておかしくないッスかね……ちょっと気になりました。
まとめ！
私のなかでの寝取られゲーの価値は、どれだけ興奮できたか、どれだけ使えたか――です。
それ以外はありません、頭じゃなくチンコが判断を下すのです。
なので、いくらお話がよくても抜けない作品に高得点はつけづらいの。ごめんなさい。
うーむ、本作がアニメとかだったらねー。難癖つけずに手放しで褒めてたっちゃ。
切なさ、やり切れなさが胸にクるという部分では、『秒速5センチメートル』レベルに達してたと思うよ、うん。
寝取られ興奮度：1
（※自分がどれくらいドキバクしたかを5段階で評価）