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Fatmanさんのボクの彼女はガテン系/彼女がした事、僕がされた事/巨乳妻完全捕獲計画/ボクの妻がアイツに寝取られました。の長文感想

ユーザー
Fatman
ゲーム
ボクの彼女はガテン系/彼女がした事、僕がされた事/巨乳妻完全捕獲計画/ボクの妻がアイツに寝取られました。
ブランド
elf
得点
100
参照数
6998

一言コメント

最高傑作。本作を超えるエロゲを私は知りませんし、現状これ以上のものを作れる可能性があるのは、土天冥海自身だけだと思う。恐らく、今後数十年は語り継がれていくレジェンド級作品。他の制作者にとって、この前人未到の高みはあまりも遠すぎる。※長文はネタバレなし

長文感想

私感だけれど、2011年は近年希に見る抜きゲの当たり年だった。
1月は褐色スキー垂涎の『発情エクソシスト』、コンプリーツの革命『ママクラブ・参観』、
2月を飛ばして3月は、NTRカーニバル『それでも妻を愛してる』、
4月はさくらの確変が始まった『愛する妻、玲奈の浮気告白』と、超絶作画クオリティのアニメエロゲ『sisters』、
5月は金玉ひぎぃぃ!! 6年ぶりの聖少女ゲー『STARLESS』、
6月はビッチNTRとして上手くハマった『妻の秘め事』、そしてエログロとエンターテインメントの融合『euphoria』、
7月はさくらの妻シリーズ第2弾『他の男の精液で孕むとき』、
8月は待ちに待ったAutobahnのNTR新作『目眩く侮愛の宴』と、ゲテモノ凌辱の金字塔『虐襲4』、
9月は変態メス豚娼婦ゲー『対魔忍ユキカゼ』、
10月は稀有なリアルDQN女萌え作品『愛する妻、美咲の不倫証拠』、
11月は未プレイだけどすごく評判のよい『無限煉姦』

以上の14タイトルのすべてが平年だったら、その年の抜きゲTOP3に入る出来だと思う(※煉姦は評判から推測)。
暮れも近づき、何となくこの一年を振り返ってみて、「今年はすげー良作が多かったなー」ってな感じで満足してた私。
しかし、最後の最後にこんな大物がくるとはこれっぽちも想像してなかったよ。やっぱ、主役ってのは遅れてやってきますな!

最初に持ち上げるような言葉を並べておきながら、こう言うのもなんですが、
本作と比べちゃうと上で挙げた全部が子供の手習いレベルです――重ねて申しますが、どれもかなりの良作。
例えば、少しでも創作の経験のある人が本作をプレイすると、その桁違いの才能差に絶望して、
筆を折っちゃってもおかしくないくらい、この作品の出来は突出していると思います。
私自身、プレイ中は圧倒されっぱなしで、何度も体の震えが止まらなくなりました……ぶるるっ。

本作は4章仕立てのオムニバスストーリーです。
第1章の『ボクの彼女はガテン系』では、主人公とヒロインの馴れ初めから、
幸せに満ち溢れた夫婦生活が描かれていきます。第2章の『彼女がした事、僕がされた事』は、
歯車の狂い始めるふたりの関係と、変わっていく妻の姿などが物語のメインとなっております。
第3章の『巨乳妻完全捕獲計画』では、主人公のあずかり知らぬところで妻の身に起きていた出来事の数々が、
敵役の視点を中心にして明らかになっていきます。そして、第4章の『ボクの妻がアイツに寝取られました。』で、結末に至ります。
前作の『人間デブリ』は少し特殊なストーリーテリング手法を用いており、
トリッキーな話の流れになっていましたが、本作では章の順にちゃんと起、承、転、結になってます。
土天くらいずば抜けたセンスがあると、ひとつのお話でもいろいろな見せ方ができて、それはそれでアリなんだけど、
やっぱり起承転結で進むほうが、わかりやすさとか気持ちの盛り上がりという点ではいちばんだと思います。
全体の物語は、ゲーム内時間にして10年以上にも及ぶ壮大なもので、様々な登場人物の視点から多角的に綴られていきます。
ですが、その中心には必ず主人公とヒロインが据えられており、
いろんな要素が含まれているものの、あえてジャンル分けするなら“寝取られゲー”ということになるかと。
ただ、個人的な意見を言わせてもらうなら、本作はそういった括り当てはまるようなものではなく、
“18禁アダルトゲーム”そのものを体現した真の大人向けゲーだと思います。

具体的な内容には触れずに、さらっと概要だけ書かせていただきましたが、
それには理由があって、もし本作を未プレイならば、できる限り前情報の少ない状態でプレイしていただきたいのです。
意図してかどうかは不明ですが、今回徹底して作品情報を出さなかったelfのやり方は、
結果的に大成功だったと思います――販促的にはクエスチョンマークがつく気がするけど。
この私の感想を含め、他人がどう言おうと関係ないのです。
こんなゲーム、あんなゲームという先入観だけは絶対に持ってほしくない。
ニュートラルな気持ちで自身の感情の赴くままに、この作品のすごさを、
そして“本物のアダルトゲーム”というものを体感していただきたい。
寝取られ好きだけではなく、分別のあるすべてのエロゲファンに心の底からオススメしたい作品です。

ただ、本作をプレイするといくつかの弊害が出る恐れがあるのでご注意を。
私の場合は、ゲームをやっていないときでも、ふと犯されるヒロインの姿が脳裏をよぎり、
心拍数が急上昇、頭のなかがぐちゃぐちゃになって冷静でいられなくなることが多々。
加えて、住んでる家の前にある幼稚園が、今丁度建て替えの工事をしてるんだけど、
現場の前を通るたびに、心臓を思いっきり掻き毟って絶叫したい気分にさせられる。
ホント、気が狂っちゃいそうなくらい精神をズタズタにぶっ壊されます。
この究極の絶望感――換言すると魂の震え。そして至純の興奮――は、本作以外では絶対に味わえないですわ。
エロゲのせいで日常生活に支障をきたすなんて……こんなこと初めてやで。映画、小説、マンガでも一度もないよ……。
あー、それと他のエロゲがものすごいチープに見えちゃって、プレイする気が起きなくなります。
私は毎月3~10本くらいエロゲをプレイしていて、今月も『NTR彼女』と『下衆野郎』を買ってインスコまではしたんだけど、
起動して5分ももたせられない。しばらくの間は、本作の呪縛から逃れられなくなることを覚悟したほうがいいッス。

そうそう、elfにはひとつだけお願いがあります。ぜひ本作をDL販売だけではなく、パッケージでも出して下さい。
この大傑作を手元に置いておけないというのは、一エロゲファンとして辛すぎます。マジで一生のお願い。

他の積みゲーに関しても今年中に感想を上げちゃおうと思ってたけど、ちょっとムリぽ。
ショックが大きすぎて当分他のエロゲをやる気が起きないでござるよ。なので、今年はこの辺で。
来年もよい抜きゲがたくさん出ますよーに!

elfメルマガの『ボクの彼女はラテン系』でワロタw ラテン系って……。

寝取られ興奮度:5
(※自分がどれくらいドキバクしたかを5段階で評価)
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2011年NOTY(抜きゲオブザイヤー)
金賞:ガテン子ちゃん……ダントツ。比較対象が存在しない。
銀賞:それ妻……使用回数TOP。いざという時の風俗シーンと品川ルート。
銅賞:STARLESS……スカ紳士のバイブル。『聖肛女』を超えるスカゲーにやっと出会えた。モザなしだったらもっとよかったけど。
次点:玲奈&孕むとき……瞬発力は凄かった。ただ、絵が微妙なので二度目以降使いづらい。
                内容がわかっちゃってるNTRゲーで抜くときって、絵の補正がすごい重要。