27歳？のヒロインみひろさんの愛らしさが魅力的
時々いる魅力的すぎてその存在が作品全体の評価を引っ張り上げるキャラの一人であるみひろさんに出会えたことに感謝。
本作のような純愛系作品では珍しく主人公とヒロインが8歳も離れており、(エロゲ、ギャルゲ基準では)歳の差カップルというのをうまく活用した描写が要所要所で光って、時々こちらをドキっとさせてくる。例えば主人公は夜の営業終了後の休息にてウイスキーを飲んでくつろぐみひろさんの相手を未成年の主人公が付き合う場面において、酔って少し調子づいたみひろさんが主人公の好きな人が誰なのかを聞くシーンだ。徐々に範囲を絞っていくのだが、残っている候補が自分しかいないということに気がついた瞬間、年長者の立場から余裕ぶった態度が一変して顔が赤くなる。当然、その変化に主人公が気がつくのだが、みひろの紅潮や心臓の高鳴りをアルコールのせいにして飲酒経験のない主人公を誤魔化そうとするシーンがとても可憐で思わず頬が緩んでしまった。他にも、高校時代の制服を着させられて恥ずかしがるが、学生時代バイト詰めで経験できなかったことに現役学生である主人公と共に経験するシーンや年齢差を気にしながらも少しずつ歩み寄るシーンがみひろルートの主軸になっていたため、歳の差設定を活かしつつみひろさんの魅力を引き出すことに成功していた。
結果としてシナリオ単体で評価すれば特段良い訳ではないが、みひろさんという魅力的なヒロインが作品の評価を底上げして満足度が高まった作品であった。