人間の弱さというテーマをダークにマゾヒスティックに描いた1つの到達点。
細かい「段階」については忘れちゃったんですが
『たろ』やお嬢様方に演じさせたのは「人間の弱さ」だった。
傷付くのが嫌だ。ひとりは嫌だ。
だったら傷付かないために、ひとりじゃなくなるために、
どこまで堕ちることが出来るのか。
段階が進むにつれ、多くのプレイヤーとたろとの間には
乖離が生まれ、最終的にはたろは家畜同然となる。
「傷付かないためなら
ひとりじゃなくなるためなら
喜んで家畜になります。」
プレイヤーはそんなお嬢様連中や
忠犬『たろ』を見て、何を思うのか。
人間の一側面であり、1つの真実を切り取った作品。
完成度はとても高く、
エロゲーというよりは映画やアートに近いかもしれない。
実際セットが描かれてるシーンが一箇所あったし。
個人的に好きだったのが、公式のキャラ紹介画面。
あー怖い。
でも、1つの「作品」としてのプライド感、というのかな。
それは半端じゃなく凄いと思う。
客に媚びた売れ筋商品でないことだけは確かですね。