丁寧な上にシナリオが綺麗に纏まってる名作
初回版のあのポーチ誰得だよと・・・
前作の良い部分を踏襲した上で、上手い具合にその部分を引き合いに出しながら丁寧に纏め上げた作品。
個人的には、前作よりも主人公含めてキャラクターの魅力が上がった事に好感を感じた。
その一つの要因は、声優の名演
病弱な優雨や中性的な千早、神秘的なケイリなど、無名ながら完璧に演じ切った声優の方々は脱帽
自分が他の作品ではあまり目が行かなかった「声」の要素で、ここまで印象に残る作品になったのは声の良さから来るのだろう。
千早の「総てを上から見下すような」言動や態度が、注意深く文章を読んでいると様々な場所にさりげなく、目立たないが出てくる。
作品を通じて優しさに満ちたこの作品で、浮きすぎず沈みすぎないそんな態度を描いたライターは流石だなと
1週目は、体験版の部分のみスキップした以外はオートで読んだ。
流石に長かったが途中で飽きなかったのは、所々に散らされた事件やコメディ要素、優雨や千歳の話等がウザったく無い程度に登場する事による。
その事件でも、選択肢によっては別のアプローチの仕方で解決したり、学園祭でも別々のシナリオが用意されていたりする。
2週目以降に中だるみしなかった理由はこれが大きいと思う。
ただ、フラグ管理が理解できずに意図せず史ルートの無限ループに陥った時はイラつきましたが・・・
一つ言えば千歳の登場に無理がある気がしないでもなかった。
ただ、前作でも押し入れの中から幽霊が出てくる作品なので、これはこれで割りきった。
音楽は雰囲気に合っていて良い。が、優雨編で使った挿入歌をもう一度淡雪のシーンで使った後、史ENDという流れには違和感MAXではあった。
史には史用のフラグ選択肢を作ってくれればよかったのに。。。
シナリオ、テキスト共に綺麗に丁寧に仕上げた作品です。
前作を気に入った方に限れば間違いなくこれをオススメ出来るかと