ErogameScape -エロゲー批評空間-

CGTさんの遥かに仰ぎ、麗しのの長文感想

ユーザー
CGT
ゲーム
遥かに仰ぎ、麗しの
ブランド
PULLTOP
得点
75
参照数
1797

一言コメント

悪くはなかったです

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

 プレイしながら書いていたので支離滅裂になっていますが。
 とりあえずそのまま掲載。

 分校ルート

 分校→本校でやるといいという話を聞いたのでとりあえず分校ルートで栖香目当てで攻略開始。
 序盤はまともでしたが、途中から主人公がどんどん無神経になり、野球ではとうとう下種に成り果てました。
 坂水は人としてどうかとは思いますが、同じことをしようとしていた自分を棚に上げて非難する有様に反吐が出そうになりました。
 そしてそ知らぬ顔で栖香に取り入る……正直これはきつい……こういうキャラが好きな方もいるのかもしれませんが私は見るに耐えません。
 野球の章はそのあとも何度か酷い部分があってGiveUp寸前までいきましたが。
 そのあとはしばらくはマシでしたが……再開発関係で当人ではないからといって避けるのがおかしいという考えには共感しかねますね。別に家と個人を分けて考えるのが間違いだとは思わない。けれど一緒にして考えるのもまた間違いだとは思いません。どちらも筋道の通った考え方だと思いますから。
 恋人?になってからはキス&エロシーンが入りまくって話の流れを阻害しすぎてますし、いくらなんでも暴行の告白のときの主人公酷すぎ……言葉が幼稚なのは言うに及ばず、またもや自分をまったくの棚に上げての発言………なんというか体験版をやったうえで買ったゲームの主人公ではここまで合わないのは少ないですね。
 なんとか最後まで進めましたが王道なシナリオ展開そのものはいいとして、例えば両親との誤解とかいくら言葉が足りなかったにせよあれだけでそんなに誤解しているというのは不自然というか無理矢理にもほどがありますし、買収阻止も主題ではないとはいえいくらなんでもあっさりしすぎですし、演出やイベント他をもっとうもっとうまく配置して自然な話の流れにして欲しかったですね。細かいところに手を加えなければなりませんがまだしも両親との仲をよくして、そのために身を売ろうとしたほうが自然な話になったと思います。
 あとは栖香の父親は最後に登場して一見まともそうに見えますが、よくよく考えれば愛人を作って関係を持っているあたり感心できませんね。夫婦仲がさめているとかそういう状況ならまだしも栖香の母とうまくいってなかったわけではないみたいですし、少なくとも同じような時期に両方ともと関係を持っていたのは間違いありません。まあ姉妹を作る設定上仕方ないといえばそれまでなのかもしれませんが……

 次は栖香ENDで唯一気がかりな終わり(理由はともかくとして学院を辞めた)になっていた邑那ルートをやりましたが、こっちでなぜ栖香と美綺が和解しているのかわからないです。状況を考えると主人公の介入なしにそうなるとはとても思えないのですが、いきなり解決して仲良くなりましたとか言われても……ね。しかも邑那との関係も普通に戻っているし。
 それと燕玲に関してはまあ最初から予想のついたこと(というか主人公がろくに考えたり調べようとしないことに腹が立ちましたが)なので別にいいですけど、企業に関して言えば情を差し挟まず運営行うことはそれ自体はごく普通のことですしむしろ共感できますが、踏みにじっておいて胸を痛めるのはやめて欲しいですね。やると決めてやっておいて胸が痛いなどと笑い話にもならない。それしかなかったと手段を正当化する姿勢は非難する気はさらさらありませんが許容はしかねますね。わざわざ正当性を訴えることなどしなくともいいと思いますから。
 さて展開に無理がありすぎるのとシナリオの粗筋そのものはともかく描写して欲しい部分(主人公の心変わり)などがまったく欠如されていたりしてこのシナリオは気に入らないですね。ENDまで再び最初から通しでやる気は当分起こりそうにないですね……期待していただけに残念です。
 あえてやって良かった点を挙げるなら栖香ルートENDでは邑那の今後の不安でしたがそれが杞憂だとわかったことですね。傀儡として嫌々やっているのではなく親友と一緒に生きていっているわけですから。あと渉の本性がわかったことくらいでしょうか。やっている事を考えれば外見通りの気弱な男と思えませんし演技が入っているのはわかっていましたがあそこまで壊れているとは思いませんでした。もっともこちらが本性ですと栖香ルートの行動に腑に落ちないことが結構できるわけですが……
 いずれにせよ壊れているという意味では邑那の方がよほど壊れているわけですが。登場人物の中で一番恐ろしい。ビジネスと情を完全に切り離せる。情に厚く親しい人には優しいけど、それでも親しかろうがそうでなかろうが関係なしにビジネスなら踏みにじることができる。それだけならば理想的な経営者というだけですが、邑那の場合は自分が踏みにじりながらもその対象に情を注ぎ続けられる。ここまで行為と感情を分けられるキャラクターは初めてかもしれません。
 ともあれ栖香ルートよりも主人公の影響が少ないので手ごたえがないのは確かです。主人公が側にいようといまいと邑那がやり方を変えるわけでもありませんし、それを承知のうえで主人公は支えていくことを誓っていますし。

 最後は美綺ですが。
 まあ坂水が障害になるだろうことは予想していましたが、主人公の行為も種類は違うとしても坂水を非難できるものじゃないのに散々に言い合うのは見苦しいです。
 しかしこのルートやっていると栖香絡みで邑那の株が落ちていきますね……お前がそれを言うのか、という感じで。
 まあ美綺も栖香と桜屋敷買収でぶつかるシーンでは似たようなものですが。実際にどうであれ事実上栖香の認識(自分の実家へのもの以外)は正しいのですから。それを否定してもなんだかなあとしか言いようもない。かくいう栖香もいい過ぎなのは確かですけどこのシーンでどちらが悪いかと言えば間違いなく美綺ですし。この件に関しては栖香ルートの方が出来が良いですね。
 あとは栖香ルートでは美綺のいい場面がでますが、こちらでその逆がないのは格差がありますね。強いて言えば調査を仕切ったりするけど大事なところは美綺がいいところみせるからむしろ引き立て役ですし。
 このルートは主人公の教師らしさが少ないというか、美綺と相棒って感じの関係上かよく言えば融通の利く、悪く言えば破天荒な生徒って感じですね。よきにつけあしきにつけ先生って気がしません。
 いずれにせよこの調査顛末の身勝手さは悪意がないとしても酷いの一言に尽きます。あれだけの規模のものが秘密裏に今も維持されてるのですから調査していけば何らかの事件が起こるのはわかっていて好奇心や楽しみで調査して、いざ事が起こればあんな手紙を残すとか。
 確かにリスクはあるけど、風祭の封鎖に反発していた事を考えれば風祭に手紙を渡すとは考えにくいですし、それに老人がせめて何かを残したいと思えば乗るしか手がありませんから。そしてもし仮に手紙を風祭に渡されたところでたいしたデメリットがあるわけでもなし。学院を退学&クビになったところで、どうせもうじき卒業&退職するのですからそれが少しばかり早くなるだけのこと。
 自分の行動で他人があまり困らないように気配りはできるキャラだと思っていただけに残念なストーリーでした。結末も特にいいところはないですし。
 ラストの〆は定番ですが悪くありませんね。あの幼少時の記憶エピソードは今のところ美綺でしか展開しませんでしたし。ただあの時間帯に爆破が行われるのはいくらなんでも不自然すぎますが。
 エピローグも意外性はありませんが下手に凝るより無難なのもいいかと。

 分校ルートですと栖香が一番かな。
 これはマイナス要素の少なさやキャラの好みもあるわけですが、3人の中で一番必要とされるからというのが大きいです。他2人は特に主人公は必要ではないですし。なるべく多くのキャラが幸せになるほうが好きなので。とはいえ、どのキャラも救われないのではなく救いを必要としていないわけですけど。栖香にしたところで主人公がいなくとも救われるわけですしね。それが悪いとは言いませんが主人公の甲斐のないのも確かかな。おかげでテーマをうまく消化できてないです。
 総じてどのルートも何度か問題が発生するのですがその内容が重くても尽くあっさり解決するのでそういう意味では物足りない感じはします。
 あと全キャラの顛末を書けとは言いませんが、例えば通販さんは絵もあり栖香ルートや美綺ルートでもそこそこ出番あるのに何も触れられず終わっているのは寂しいですね。邑那のことをあれだけ知っているからには陽道関係の問題でいるのかと思いきや邑那の問題が解決しても学院に留まり続けますし。


 本校ルート

 ライターさんが違うとのことですから期待しての本校編まずは殿子から。
 まずは主人公の口調にめんをくらいました。いくらなんでもフランクすぎますね。敬語を使えとは言いませんが、あまりにざっくばらん過ぎます。
 まあそれは許容するとして最初の講義でいきなり切れた挙句一切反省がないのは……確かに騒いだ生徒が悪いにせよ、怒鳴り散らしてそのあと後悔はしないとか考えながら「嫌われないか心配」だの「理事長に何か言われるかと思うと」だの情けないにも程があります。
 その次の壷の件に関しても……もう最後から言えって話になります。自分に責任があり、責任を取るというならば最初にそう言えばいい。それを余計なことグダグダ言って最後に責任を取ると言い捨てて去ろうとか、言葉の組み立てが悪い。
 さて殿子の親の思惑に主人公が憤慨しているあたりは共感できませんね。主人公は伝統というものに一片の価値も認めないのでしょうが、だからといって他の方にとっての伝統もそうであるとは限らない。どの考え方も違うというだけで間違いということはないと思いますし。
 両親と殿子の考え方には隔たりがあるわけですが、こういうのはお互い歩み寄るべきで片方に折れろと言うものでもない。そういう意味では伝統をおしつける両親も自由を求める殿子もどっちもどっちなのですよね。まあ一般的に立場の差で力のある両親の方が悪役にされるわけですけど(実際やり方もえげつないし)。
 それにしても戦闘機をこっそり組み立てて飛ぼうとか正気の沙汰ではありません。組むだけならまだしも飛行は事故の可能性を考えればやるべきじゃない。死ぬか大怪我をしたらどうするのか。自分はよくても周りの者がどう思うか、どうなるか考えられないのか。その後も言動を見てると教師を馬鹿にしているように見えます。融通が利くってレベルじゃあきらかに収まってないですし。そんな人間に道理や教師を説かれても「お前が言うな」と反感を覚えますね。
 誰も見捨てないとかいって殿子の両親をあっさり見捨ててるし、殿子と親しくなれば親の矛先が自分に向いて結果的に殿子の負担になることを地下で告白?されるまで考えもしない。この主人公は善人ではありますが無責任なのは疑う余地もないので好きになれませんね。
 主人公は共感ないし尊敬できる人であって欲しかったけど全体的にみるとむしろ逆なのが悲しい限りです。分校と本編で主人公の性格が違うというから期待していたのですが……でもこのゲーム(特に本校編)は評価が高いですし、主人公が合わないとまずゲームが楽しめないことを考えると大多数の人にはこの主人公が合うのでしょうね。私の好みが少数派ってことですからこれでいいのでしょう。
 しかも弱みを握って脅迫とか本当にろくなことしないですね……そのあと明かしているけどそんなの最初からやるなっての。あれだけのことやってから筋通そうとされてもむしろ白けました。
 ストーリーは設定的に定番の身分の差で殿子が主人公を想って身を引こうとするあたりは、分校編にはないヒロインの内面描写で書かれていますね。正直クドイまでの描写とは思いますがそれ自体は悪くない……のですが分校以上に主人公が合わないのでイマイチ乗り切れない。 
 子供を為して渡せば自由をやろうというのも酷すぎる話ですが、それでもまだ妥協してきているあたり対応としては誠意を感じますけど(孤児の主人公が相手でも構わないとまで言ってきてるし)。もちろん到底受け入れられない話ですがそれでも懇意にしていると把握している主人公を人質にして言うことを聞かせようとしないのは評価できます。ただ逆に殿子の方は両親の大切なものをどれだけ理解し妥協したかというと……していたにしても描写はありません。
 エピローグの問題の解決は確かにまともにやったら解決できないとはいえいくらなんでも無理矢理すぎて流石に興ざめかな。それに結局一方的にやりこめて終わりってあたりが好感を持てない一番の理由かも。勝者の余裕で語るばかりですし相手を立てる部分くらいは欲しかったですね。あとは子供が望めば継がせようとかいうのも気に障りました。自分勝手に拒否したくせに何を都合のいいことを言っているのか。もしそうなったならば分家から養子に入った相手が哀れすぎるでしょう。

 さてまあ気を取り直して次は梓乃で。対人恐怖症ですが、家柄や家庭環境という意味では今のところみやびや殿子よりは障害が低そうなので、あくまで内面の解決がメインなら不自然さが少ないのではないかと期待しての選択です。
 殿子と仲がいい関係上、殿子ルートでの出番が多かったわけですが、発言が少ないぶん内面描写でいきなりわかった内心が興味深かったですね。ありきたりではありますがそれだけ納得できますし。
 それにしても梓乃の妨害工作があまりにほほえましくて笑ってしまいました。こんなにほのぼのするのはこのゲームではじめてかも。むしろ失敗続きで気の毒になるくらいでした。ただこの時点では殿子ルートとほぼ差がないのにあちらでは妨害がなかったことが不自然に感じますね。
 あと内面描写がやたら多用されて主人公視点が少ないのはまあ仕方ないにしても、ずっと後になって~がくどいくらい使われるのはちょっとうんざりしましたね。
 まあ設定的に変り種といえばそれまでですが梓乃の祖父母は面白いです。こんなに笑えるルートがあるとは思いませんでした。
 こっちですと殿子の両親が事故にあうわけですが、千載一遇のチャンスなのに殿子の方でそれを利用して自由になろうとする行動をとろうとしないのが不思議だったかな。まあシナリオの都合って言えばそれまでですけど、結局あのときあれだけ思わせぶりに話が出たくせにそのまま最後まで鷹月の話の展開が一切なかったのは流石にがっかりしました。
 なんかこのルートの主人公が分校・本校含めて一番「先生」していて好感が持てますね。
 意外性はありませんが、安定したENDですから個人的にマイナス要素が少ない分、もっとも評価が高いですね。ただし「誰も見捨てない」信条を考えると責任というか見えるものが増える巨大企業の総帥ってのはものすごく向いてないような(汗)

 最後にみやびですが。
 ソフトボールまでは主人公の気が回るように思えたけど、そのあとが今度は気を回さなくなるのがなんとも。自分を避けているのがわかっていて刺激するのはどうかと思いますね。それで解決に向かうにせよ、それならそれで時と場所を選ぶべきですし。
 秘書になるための脅迫もそんなことやらなくてもリーダに相談して計れば十分に可能でしょうに、それを自分に酔って他人の感情を軽視しすぎているように見えましたし、それで恩着せがましく解説するあたりむかつきます。余談になりますがこの写真の件の美綺の脅迫で美綺の株が落ちましたね。会話を聞いていなかったなら後ろめたくは思っていたみたいですしまだ許容できるのですが、あの会話を聞いたうえで写真をネタにするのは流石にどうかと思います。
 三嶋の件は見捨てるという選択肢がありえないことは考えるまでもなくわかりきっていましたが、それでもこういうのは胸が温かくなりますね。特に私の場合、最後にみやびをやったわけですが三嶋は他のルートでもそこそこ登場しますしキャラ的にも好みなので嬉しかったです。
 由はいい味だしていますね。まさか最後で今まで出てきてない立ち絵のあるキャラが出てくるとは思いませんでした。
 あとはクリスマスイベントがあるのにみやびとリーダのドレス姿しかなかったのは残念。三嶋は間違いなく参加していましたし、いつもの面子なら殿子、梓乃、美綺、奏もいたでしょうから。立ち絵のあるこいつらのドレス姿も見たかったですね。
 ENDはまあ順当な出来で特に不満がありませんね。このルートでは主人公はほぼ教師ではなくみやびの秘書(サポート)という立ち位置ですが序盤以外は行動に問題なく好印象を抱きました。ただ性格的にはともかく能力的には周りが過大評価しすぎなのは気になりましたね。無能とは言わないまでもそれほど行動が正しくもすごくもない(かなり的外れな発言や行動も多い)のに皆が皆正しいだのすごいだの言うのは流石に首を傾げざるをえません。
 強いて言えば途中から気になってはいましたが三嶋は卒院後どうするのかなということでしょうか。他のルートと同じく卒院は最初から1年後のようですが、それだと途中の退学危機から半年余り学院にいられたということに過ぎません。他のキャラなら実家に帰ったり仕事についたりということになるわけですが、三嶋には帰る家もお金も保証人もいないという現状は半年前と変わりはありません。みやびのコネか何かでどこかに就職するのかとも思いましたが、そこら辺に最後まで触れられなかったのが残念ですね。
 それと設定的にみやびの風祭の家での影響力って由と婚約していなければほぼ皆無に等しいと思うのですが、殿子ルートでの鷹月との戦いのサポートや理事会での駆け引きなどどうやってやっているのか不思議ですね。

 本校ルートは殿子ルート以外の2つはかなり楽しめました。共通ルートの主人公がこうも酷くなければ更に評価も上げたでしょうけど……こんなスキップ推奨の行動をとらせる意図が読めない。
 分校に比べると個別ルートにおいては殿子ルート以外では主人公が好感持てる部分が多いですし、描写や話の運びもしっかりしています。確かにこれなら好みによって分かれるでしょうけど、本校ルートの方が人気がありそうですね。あとは分校に比べて主人公が果たす役割が大きいのも確かですし。
 ただ本音で言うと三嶋シナリオが欲しくなりましたね。頭がよくてそれでいて気さくで会話のセンスがいい。個人的に本校ヒロインの誰よりも魅力的に見えました。リーダはHシーンなしとはいえ事実上みやびルートで愛し合っていますし、奏は暁ひとすじですが、三嶋は本校ルート(特にみやびルート)ではかなりの好意を主人公に寄せているのがわかるだけに惜しいです。
 できればFDで補完が欲しいところですが、このメーカーさんはFD出さないみたいですし残念です。せめてリメイクにでも期待したいところですが……

 総括として雑文。
 まずヒロインの扱いの差が激しい気がします。例えば栖香なんて扱いの悪いことといったらないですね。自分のルートですらいまいちいいところを見せるシーンが多くないのに、分校の他のルートではせいぜい当て馬扱い。本校ルートではほぼ顔を見せない有様です。逆に美綺はどのルートでもいいところを見せます。本校ルートでもかなり活躍すること多いですし。まあ設定上の絡みもあるとはいえこの格差はちょっと大きすぎると思いますね。
 Hシーンの差も大きいですね。分校の栖香&美綺が異常に多い。まあどちらも設定的に多い意味はあるとはいえこんなに偏らせずともいいでしょうに。
 主人公は好感を持てる部分もありますが、不快に感じる部分もあるのでそこら辺は減らして欲しいと思いました。ありていに言って「無責任な言動や行動をしない」「自分を棚に上げた発言をしない」この2つを直すだけでもかなりマシになると思います。
 減点方式による各シナリオ評価を10点満点で並べると梓乃8>みやび6>栖香4>美綺3>殿子1>邑那1かな。数字上は殿子と邑那は同じですが、あまりの感情と行動の剥離っぷりが強烈過ぎるので邑那が一番評価が下ですね。
 いいシーンも多かったですが、反面悪い部分も多かったので総合評価では名作というには及ばないですね。すべてのシナリオが梓乃レベルだったなら+15くらいは点数に加点したでしょう。ともあれやる価値のある作品だったとは思うのでやったことに関する後悔はありませんが。
 いつか時間が余ればレビューを書き直すかもしれません。