三羽たちとの恋愛がもっと見たかった
沙羅と七海のルートはどちらもそうでしたが、イチャラブを楽しむにはあまりにも障害が多すぎました。
まず、ヒロイン四人の存在が常に脳内にちらついていました。ヒロインズの時とは違い、今回消えたのは記憶だけで、恋人がいる事実は消えていないので……。
それに、今回、終盤以外はずっとαシステムの掌の上でした。しかも零一は大した対抗策を思いついてくれません。恋愛させることがαシステムの目的かもしれないあんな状況で、イチャラブを楽しむのは少し難しかったです。
そして何より百合カップルのNTR。純愛ゲーでネトリは良くないと思います。百合に挟まるのは特に。最終的にハーレムになるにしたって過程が……
沙羅ルートは、別れ際のシーンだけはそこそこ好きですが、他は微妙でした。
日常会話は、基本零一が下ネタで沙羅を弄るだけで、退屈でした。よくよく考えるとこれはましろとの会話の流れと同じで、私がましろルートを退屈に感じた理由がようやく理解出来ました。M寄りな私としては、一方的に弄る側なのは好みじゃなかったわけです。久遠や七海は軽くカウンターしてくれますし、アペイリアには無垢バリアーがありますし、三羽もたまにやりかえしてくれますし。
また、ヒロイン攻略時恒例の零一’sカウンセリングタイムも、「逃げるのは悪いことじゃない」的な下りがましろルートとかなり被っていて新鮮味が無かったです。
一方七海ルートはデジャブ感は薄く、降って湧いた不妊体質とα世界の設定とを上手く組み合わせていました(改めて考えるとこれもましろの白血病云々のくだりと似てるのでは……?)。こちらも別れのシーンが好きです。あと絶印時の攻め攻め七海さんがえっちでした。ポサラさんありがとうございます。それでもNTRは受け入れられませんでしたが。
というわけで本作一番の見所はシンカーのシーンでした。こういうのを求めていました。本編の悪役らしさが無くなった綺麗なシンカーもまた良いものでした。シンカーさんはセカンドに戻ったら、すっかり空気なもう一人のスワンプマンのメンタルケアをしてあげて下さい。
ずっとシンカーの一番の目的は「アペイリアの救出」だと思っていたのですが、「零一が現実世界で未知と触れること」だったのですか?それとも両方望んでいただけですか?
FDでありながら本編のヒロインズとのHシーン無し。というのは別に良いと思います。ですが、ヒロインズの出番自体がほぼ無いのは流石にもの足りなかったです。私としては、やはり(シンカーは除くと)一番にヒロインたちのその後を見たかったです。三羽の母さんの墓参りに行くとか、ましろと現実でスカイダイビングしてみるとか、久遠と一緒に妹(八千代)の世話をするとか、恋を知ったアペイリアとデートをやり直すとか、そういうのです。
実際、最序盤の抜け駆け上等の正妻戦争はとても楽しめる内容でした。個人的に、本編プレイ中ずっと黒幕だと疑ってしまっていた分、久遠の可愛さが際立って感じられました。前からあんなに可愛かったですか?
本編中であれだけ多世界解釈説の否定に拘っていた作品なので、選択肢で各キャラENDに分岐する形式にしなかったこと自体は高く評価しています。
好感度ランキング
三羽>久遠≧アペイリア>ましろ>七海>沙羅