基本的には面白かったです。ただ……
自分学が無い人間ですので、この作品に対してがっつり批評なんてものはとても書けません。オタクらしい浅い感想でも置いておきます。
良かった点
・中村麗華さん可愛い
壊れる前の芯の通った強権者なところも好きですが、やさぐれて、でも美に関することだけには真剣な麗華様がとても良きでした。唯一自分が関わることで生みだされた「本物」に固執して人生を費やす姿は格好良かったです。クズですが。
そして顔が良い。娘さんより好きになってしまいました。銀髪ツーサイドアップは最強なので。あと性格も。一番荒れてた時期はともかくとして、色々と必死なところが可愛げがありました。キレ芸が面白かったです。
それと、女性キャラの中では最後まで「草薙」堕ちしなかった唯一のキャラでは無いでしょうか。どいつもこいつも「草薙」ラブなので、そういった面でも麗華さんは好印象です。
真琴ルートは、ヒロインとしては真琴が置かれていたものの、実質静流&麗華ルートでしたよね。直哉があの二人とくっつくのは流石に無理があったので真琴が代理であてがわれた感じでしょうか。
・恩田放哉先生面白い
私が今作で一番印象に残ったキャラといえば、まず放哉先生でしょう。努力する天才や秀才を際立たせる立ち位置ではありますが、非常にキャラが立っていました。本作屈指の長さであるIII章の語りパートも、彼のキャラのお陰で飽きずに聞くことが出来ました。唐突な放火は流石にギャグでした。麗華さんといい鳥谷親子といい長山といい、今作は凡人・秀才サイドがフォーカスされていたように感じます(長山は前作でも優遇されていましたが)。
・氷川里奈さんの出番!
私、詩では里奈推しなのでとても嬉しかったです。本当にありがとうございました。正史で優美と相思相愛なところを確認することが出来たのも幸せでした。正直声無しで手紙のようなものを送ってくるのが精一杯だと予想していました。確かに出番は少なかったですし、かませでしたし、何より藤森ゆき奈さんの声が非常に強い好き好きポイントではあったのですが、それでも姿が見られて嬉しかったです。
・心鈴さんがえっち
狗神煌先生ありがとうございました。
悪かったところ
・V章の展開
ライブペイント対決は全体的に微妙でした。アリアVS長山については語るまでも無いですが、直哉VSみすゞの試合運びもあまり好きな展開ではありませんでした。介入有りのライブペイントなのですから、相互作用でより凄い共作が出来上がる、みたいな展開を期待していました。ですが、それどころか草薙さんは待って待って奇襲をかけることで、相手の良さを上書きするような形で勝利しました。櫻の芸術家らしからぬ芸術で、あまり気持ちの良いものでは無かったです。右手を封印したままでしたし。心鈴さんも謎の弱体化していましたし。
試合をライブペイント形式にしたのは、長山をあのプール底の対決のような舞台に参加させたかっただけだったのでは?と邪推してしまいます。
カーチェイス辺りの雰囲気はサク詩で櫻達の足跡を制作した辺りに似ていましたかね。一気に「青春」に寄せてきていました。明石やトーマスを登場させるなら必然的にそうなってしまうのでしょう。唐突にサク刻では無かった雰囲気に変わったので感情が置いてけぼりでした。
また、初めて直哉のボイスが入るシーン。稟や里奈が直哉復活のために恩返しをしてくれたという流れがあっても「圭!」連呼なのが悲しかったです。結局稟たちは圭になれなかったんだと理解させられました。
そして最終戦……私は、伯奇関係の話は前作の時点であまり興味を惹かれないパートでした。この作品にファンタジー要素が必要?と感じてしまう側の人間でした。なので、最後の決戦でフル活用された時には呆気にとられてしまいました。草薙直哉渾身の作品が伯奇頼りなのもなんだかなー。
・同じ話を繰り返しすぎ
「眼」と「弓張釉薬」の話は流石に擦りすぎだと思いました。哲学関係に関しては、似た話を何度も繰り返すのはプレイヤーの理解を深めるために必要なことなのかもしれませんが、あの二つはあそこまで擦る必要は無かったと思います。身体を濁らせますよ。
・日常会話の草薙ageと下ネタギャグが寒い
これはいつもの。前作に比べると草薙ageは酷く、下ネタギャグはマシになったかなと思います。
・美術部員の扱い
これは書くまでもないでしょう。可愛い子揃いだったので惜しいです。
V章の印象の悪さが響いてネガ寄りな感想になってしまってますが、麗華や心鈴関係のお話は面白く、トータルではそれなりに満足出来たと思います。恐らく。
好感度ランキング(旧作メイン級キャラは除く)
ノノ未≧麗華>心鈴>奈津子>桜子>寧>鈴奈>静流>ルリヲ