2005年5位。名作と言っても過言ではない。100点でも過大評価ではないと思ったけど、どうしても主人公が好きになれなかった。(ネタバレ注意)
シナリオは良い。それ以上にテキストが良い。
絵柄も好みだし、BGMも良く曲数も多い。声もキャラに合っている、特に灯花の声は少しかすれ気味でこれが逆に良かった。システムに大きな不備も無く、クオリティーも平均以上かと。
話の構成上、共通ルートが長いのは仕方が無いと思う。
(はじめから期待していなかったが)エロは薄く、無くてもなんら差し支えない。
5章で姉の存在が明らかになったシーンは全く読めない展開だったが、
個人的には、2章>3章>>5章>4章>1章。
但しシナリオだけで評価した場合1章でも90点くらいある。
日常会話もそれなりに面白いが、特に心理描写が上手く、人間持つ強い部分、弱い部分両方が良く伝わってくる。
2章ではまなが自らさちの元を離れたシーン。3章では灯花が京子を許すシーン。4章では夏咲が主人公をかばい罪を受けるシーン。5章では姉の存在を認めるシーン、主人公が法月に勝つシーンなど見せ場多数。
伏線の張り方も興味深く、1回のプレイ時間が長いにもかかわらず、途中で飽きずに続きが読みたくなった。
良い点だけに注目すれば、100点でもおかしくないと思った。(今まで100点はつけたこと無いけど)
不満点
主人公がどうしても好きになれない、というか主人公に全くシンクロできない。素敵だと感じる部分もあったが、『ハードMとして調教を受けた』などという記述に抵抗大有り。また、過去の経歴も現実離れしすぎ。自意識過剰すぎ。体験版の序盤をプレイして、購入を見送ろうかと思った。
エロゲーにおける主人公は自分の分身であるため、自分がこんなふうだったら嫌だな・・と思うとどうしても不快感がある。陵辱ゲーや抜きゲーならまだしも、シナリオ主体のゲームでこれをやられると抵抗大有り。逆に、主人公の生き方が自分の理想に近かったり、強く共感できる部分があったりすると、ああ、このゲームに出会えてよかったな・・と手放しでそう思える。
主人公にシンクロ出きるか否かは点数が上下する大きな要因だと思う。
他にも細かい不満点はあるが、主人公に全くシンクロできなかったことが最大の減点要素。
プレイ時間(攻略参照)
初回 約15時間30分
全部 約18時間40分
初回プレイでさち、灯花が攻略できないのは正解だと思った