理不尽で溢れた世界を必死に生きた人々の物語
上記にあるように、この世界はとある事象から全てが崩れていて、人々は欠如した幸せを噛みしめ、生き方を考えている。主人公カイムはそんな世界で、妥協性を追求した生き方を選び、常に論理的思考で人、世界を見ていた。そんな彼が、数々のヒロインたちと共に過ごし、様々な役職の人間の見分を得ていくのだが、なんというか、本当に惨い。端から端まで感情移入できるような作品だった。
順番は基本チャート通り。好みとしては
①ティア②リシア③イレーヌ、ラヴィ④フィオネ⑤エリス
①ユースティア・アストレア
シナリオ S+
キャラ A-
エグい。彼女のED見ると名状し難い悲しさで涙が溢れる。キャラもカイムとの凹凸感が良く、彼女の視点に沿って、カイムを取り巻く環境を理解できる。ただカイムの優柔不断さが人間味があるといえば、聞こえはいいかもしれないが、ちょっとカイムがティアに関して頭を抱えるシーンは若干の苛立ちを感じる。
まぁそれを含めても終盤が凄いのでこの評価。
②リシア・ド・ノーヴァス・ユーリィ
シナリオ S
キャラ A+
可愛い。このゲームで一番かーいい…///
この作品ではイレーヌ(聖教会)編で物語の核心に触れ、このリシア√で本題が動き出すという展開で話が進む。そのリシアの子供なのに、背負わされた境遇を受け入れ、無知なりに成長していく姿が、もう涙…。あとこの話は登場男性キャラの味がとても良い。ギルバルド、ルキウスは言わずもがな、ヴァリアスの言動には兵たちと一緒に鬨の声を出さざるを得なかった。「変われ。今日、今すぐ、ここで」「全てだ、全て疑ってかかれ」と叱責した後に「裏切ることすらあるかもしれない」「それでもいいなら、信じればいい」って言うカイムが本当に好き。
③聖女イレーヌ
シナリオ S
キャラ イレーヌ B ラヴィ B+
リシアでも述べた通り、起承転結の「承」に値する。承が面白いおかげで転、結が面白いのであって、このイレーヌ√を面白いかどうかで、このゲームの評価が変わってくると思われ。話の規模もかなり大きくなってくる。ちなみにチャプターとしてはかなり面白くなる所ではあるが、√としては何も解決せずに二人の少女と逃亡を計る形になるので、話としては不完全。ラヴィ、ビジュアルも声優も相まってかなり好みだったのにエロシーン終わった後にパッと後日談が始まって終わるのはちょっと不条理(笑)が過ぎるような。
④フィオネ・シルヴァリア
シナリオ B+
キャラ S
キャラゲー。正直シナリオは上記三人とどうしても比較してしまうと見劣ってしまう…が、廃れた牢獄の情景を知り、羽化病の真相に迫るシナリオなので、全然楽しんで読める。そして、個別の甘々のフィオネが、、、、カ、カ、カワイイ。
⑤エリス・フローラリア
シナリオ B-
キャラ C
浅川悠のキャラで初めて好きになれなかったヤンデレ系巨乳キャラ。おそらく好き嫌い分かれるキャラなのかもしれないけど…。シナリオは牢獄を中心にした話であるが、個人的にはベルナド率いる風錆との抗争を通して世界観を掴む話であり、そんな楽しめる話ではなかった。全体的にシリアス。エロシーンで眼鏡をはずす選択肢が出るのは◎。
基本的にはティア、リシアが側近にいるときの話はどれも面白かった。ダークネスな話が好きな人は絶対好む作品だし、主題歌もその広大な世界観と光の閉ざされてしまったノーヴァス・アイテルをよく表現した名曲。べっかんこうの乳もなかなか涎ものではあるし、90点以上を出したいとこなのだが、メルトエロシーンがなかったのでこの点数。