もったいないなぁ・・・っと思う作品、でも概ね満足
前は宇宙との交流があったが、今は規制されて鎖国状態になった地球。
唯一、民間で大掛かりなロケットを打ち上げる事が出来るのはFMO(50マイルズオーヴァー)という大会のみ。
昔は天才少年と呼ばれていた主人公だけど
事故で周りに迷惑を掛けてしまい、それ以来ロケット作りを挫折。
そこに転校してきた少女がFMOという大会に出場を目指して
ロケット部を作ろうと奮闘する姿に主人公も徐々に・・・っとい青春SFストーリー!
SFモノ、という事でヒロイン達も
「宇宙人」・「アンドロイド」・「地球人と宇宙人のハーフ」っと色々居ます。
プレイする前は世界観やキャラとかでとっつきにくいかなっと思いましたが、
ぼけーっとした幼馴染を起こすシーンから始まり
何処にでもありそうな和風の民家と部屋模様
何気ない叔父さん叔母さんとの会話
SFモノっぽく無い始まりから
そこに挿入される地球人とは見た目が違うヒロインの一枚絵
ほのぼの~っとした世界観で、違和感無く簡単に入り込めました
シナリオはテンポよくよくトントンと進み、悪く言えば古いゲームの印象も感じますが
お金も無い・時間も無い、主人公達が周りにあるもので何とかロケットを作ろうと奮闘してる様子や軍用ロケットのジャンクパーツを使っていっその事、巨大な有人ロケットを製作してみよう!
なんて所は進めていてググっと引き込まれました。
そのあたりから個別ルートで分岐する訳ですが
メインヒロイン以外そこから大会と関係ないシナリオに行ってしまうのが勿体ない・・本当に・・
大会の話が出てきてもメインヒロイン以外はトントンと終ってしまいあっけない感じがしてしまい
せっかく巨大ロケット作る話で引き込まれたのに肩透かしをくらった感じでした・・
主人公が昔は天才少年という設定でもっと最後の方に何かを持ってくるのかと
期待してましたがソレを使った大きなイベントも無し、ロケット作りを挫折するきっかけになった幼馴染ルートは
まったく別の悲壮感漂う話に・・・(これはこれで面白くもありましたが)
どのルートでも最後まで工夫しながらなんとかロケットを飛ばして
個々の長所を使って50マイルズオーヴァーを目指す!
なんてシナリオを最後まで見たかったなぁ、っというのが本音です
否定的な事ばかり書いてますが声優はぴったり合ってますし、
主人公のボイスも最後まで違和感なく再生。
BGMは突出してイイモノがあったりはしませんが作品にあった良BGMでした
イベント絵や立ち絵は少しチープな所がありますが逆に愛着が持ちました
(特に幼馴染の頬を膨らまして拗ねる立ち絵なんかは)
まぁ、これは人それぞれだと思います
Hシーンが取って付けたようなオマケみたいな導入で残念
告白→キス→H とシナリオに急かされるようにトントンっと終ってしまいます
せめてもう1キャラづつ1~2シーンは見たかったなぁっと・・・
オマケで付いてくる「宇宙島へ行く少年」は千星ルートの続編となり、みんなの好感度もMAX状態。
Hシーンも無いあくまでオマケでロケット部のその後が見れます
選択肢も一切ないのでエピローグ感覚でこちらもトントンと。
そして「ぼくのたいせつなもの」!
こちらは同スタッフの前作「らくえん」をクリアするとプレイできたオマケですが
これがイイ!
プレイ時間は1~2時間、シナリオ分岐も無しの短い作品ですが
ダラダラと面白くない長いゲームをやるより遥かに面白い!
内容は終始悲壮感漂うシナリオですが、是非オススメ!
EDでも使われているBGMの「いつか行ったあの場所へ」は今でもよく聞いてます
(妹ルートやシーンなんかを少し追加して2000円の廉価版で販売していいのでは
っというくらいです。)
総評
だらだらと長く書いてしまいましたが面白い作品でした
一番惜しいのはこの会社がもう無い事が一番惜しい・・・
発売されるはずだった次回作品がいつかプレイできる事を願って・・
(いつか・・らくえんを・・・)