期待通りの良作。だが、名作と成り得るかは…
所謂シーンに於ける“差分回収”は無く、“ルート回収”も殆ど迷いようの無い、ほぼ一本道のシナリオだが、
その中身は濃厚で、エンディング(皇帝ルート)まで2日を要した。
結末を読めていても、ワクワクさせる展開・セリフ回しは流石の一言だが、
前作≪巨乳ファンタジー外伝/以降、外伝≫までと同様、
『ご都合主義』を許せない方には辛い時間になるかも…
エロも≪外伝≫までと同様に、裏を返せば『ご都合主義』のモテモテハーレムだが、
シーン数・ボリューム共に濃厚で
件の結末に於いて、意味を成しているように感じた。
BGMも雰囲気にマッチした素晴らしいものであった。
ここまでは文句無しの100点なのだが、細かい点でマイナスになってしまったのは非常に残念。
以下、特に≪外伝≫・無印をプレイ済の方は、そう感じるかも
【『巨乳』の違いは、かなり抑えられた】
キャラの立ち位置を活かした性格的な特徴は強く出ていたが、
『巨乳』に関しては全体的に控えめ。(特徴的な意味で)
分かりやすいキャラはアイシス。
『陥没乳首』&『長乳首』と、全ヒロイン中で唯一の個性を持っていて、
陥没乳首を苛めるシーンはあるが、そこから勃起→長乳首となるシーンで長乳首を苛めるシーンは無く
絵的な描写自体もかなり抑えられ、陥没のまま終わるシーンも半分くらいある。(※)
※≪外伝≫個別1→今作6(特典+1込み)
乳の大きさ・形状・肌の色は違う(母乳属性については後述)し、テキストでも補完できるのだが、それだけで
キャラによっては、『手抜き』『コピペ』と揶揄されてしまうかもしれないレベル。
筆者の認識が甘いだけかもしれないが、もう少し特徴を大袈裟に描写してあげても良かった気がする。
【母乳表現の違和感】
これは≪外伝≫までにも、多分に見受けられた点。
「ぷしゃぁぁぁ(母乳が噴出するテキスト)」だけで、グラフィックの反映が無かったり、
本来?母乳属性の無かった既存キャラも≪外伝≫で大量に噴出させていた(経緯は忘れた)が、
今作では、シャムシェルは1/6シーン・ハーレム1シーンのみ(いずれも描写は薄い)で、
アイシス(※1)・グラディス・エメラリア(※2)に至ってはグラフィックの描写はおろか、テキストすら皆無。
※1 授乳プレイ1シーン(母乳描写無し)
※2 本編後のハーレムシーンで前触れ無しに出る(テキスト・グラ有り)が、次のシーンでは出ない(同無し)、
ネリスとのパイズリシーンで再び前触れ無しに出る(同有り)
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本作では総ヒロイン11人(母乳属性5人)の大所帯となり、個性を引き出すのに苦労したと思われる。
新キャラもウブな人魚(イチャラブ系)・尊大だけどウブなお姫様(開拓系)・敵国国王の妻(ニンフ)という、個性的な面々。
ある意味じゃ、取捨選択を迫られたのかもしれない。
先にあげた『性格的な個性』が強調され、≪外伝≫までは無かった(少なかった)シチュエーションが増えた。
お陰で、新たな魅力を引き出せたキャラは救われた。
しかし、そうでないキャラは相対的に不憫な印象を抱かせた。
アイシスは明らかだが、グラディスや、もしかしたらシャムシェル辺りも…
【ルート分岐】
全員妊娠ルートの手抜き感。
予約特典EXシナリオの『間に合わなかった』感。
詳細は後日投稿。
※14/3/31追記 妊娠ルートは完全な蛇足。ifストーリーと捉えるにも虚しさが残る。
エストリアのSSは良かった。しっかり救済された。周りのみんなも楽しそう。
【≪巨乳魔女≫で語られた歴史を一部改竄?】
筆者はそこまで覚えていなかったが、そのような投稿をされていた方が居たので、一応。
後日確認して、真相を確かめたい。
※14/3/31追記 確認したところが悪いのかもしれないが、筆者には確認出来なかった。
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【最後に】
冒頭でもあげたが、『ご都合主義』が許せるなら、およそ良作となるのは間違いない。
エロも総勢11人の魅力的なヒロインが、貴方の股間を強烈に刺激してくれる。
マイナスの記述が多くなってしまったが、
『リュート、最後の物語。』と銘打たれた、このシリーズだからこそ求めてしまうもので、
自身・制作側のハードルを気にしなければ、目立つようなレベルではない。
更に、シリーズをプレイ済の方はウルッとくる展開もある。
『泣きゲー』『鬱ゲー』ではないが、感慨深い場面が数多くあった。
当初『マスク』であったリュートの記憶を取り戻そうと、既存キャラは奮闘するが上手くいかず、
特段、健気にパイズリをするシャムシェルのシーンは
結構過激なエロシーンであったはずだが、筆者から出たのは精液ではなく涙だった。